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障害者に対する差別問題を考える時、日本では、まだまだ障害を直接原因、理由とした直接差別だけしか問題にされていないような気がします。政府レベルでも、国民の意識においても・・・。
障害者権利条約は、「障害に基づく差別」を、次のように定義しています。 例えば、入学試験や採用試験の場合を考えてみましょう。 障害を理由に試験が受けられないとすれば、それは明らかな直接差別です。 しかし、試験は受けられたとしても、視覚障害者には、点字や拡大文字などがなければ、実質的に平等には試験は受けられません。或いは、筆記に時間がかかる肢体障害者の場合、時間延長などの配慮がなければ、実質的な排除がなされるでしょう。 また、障害のある人が働こうとすれば、職場のバリアフリー化や補助器具等も必要でしょうし、サポートしてくれる介助者も必要になってきます。 これらの配慮があって初めて、障害者にとって真の参加と平等が保障されるわけです。 第2条は、意図的な区別や排除、制限という「直接的差別」は勿論、意図せずとも結果的に不平等を招くような取り扱いも「間接差別」として、「障害に基づく差別」としているのです。 さらに、上述したような、障害者にとって真の平等が実現できるための配慮=「合理的配慮」をしないことも差別だと定義しているのです。 そうした上で、締約国に以下のことを明確に求めています。
しかし、わが国には、何が差別かを定義し、その救済方法を明らかにしたような法律がありません。 例えば、障害者基本法で、その基本理念や国の責務においても、「差別」という用語は次のようにしか出てきません。
以上、見てきたように、「障害者差別禁止」は、大変な努力を要するものです。 「障害者差別禁止法を」の声は日に日に大きくなっています。議論を大きく拡げ、その制定を実現しなければなりません。 次回は、新しい概念である「合理的配慮義務」についてもう少し見てみたいと思います。 |
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