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父・・・・・退職!! 
10月をもって鹿児島のが42年間勤めてきたタクシー会社を退職しました。


数年前から視力の低下もあってプロドライバーとしては、そう長くこの仕事を続けられないだろうという話は家族間で出ていましたが・・・・・・いざ退職する事を聞かされると、ついにが退職か・・ という何となく寂しい感情が自分の中にありました



は私が幼い頃から厳しく、よく働き、優しくもあり、笑いをとる時もあり、家事や掃除までして共働きの母と助け合って家族(・母・私・妹)を養い、また家族との時間を大切にし、そして子供の私たちには決して弱みを見せない強い男でした今でもそうです。




の42年間の 『労働』 。 タクシー運転手という仕事はかなりハードだと思います。(どの仕事もですが・・) 朝から働いて夜21時、23時、24時、2時、泊まり(朝まで通し)はザラ!!盆も正月もまともに無い、 休みは少ない。私が幼い時は夕食の1時間しか会えず、私が寝た後帰宅するという日も多くて私はよく体がもつなぁ・・・きついだろうな・・・ありがたいなぁ・・・・それでも家族との時間はとろうとする・・・スゴイな~と思っていました。母から少しは休んで!とまで言われていた位です。

乗客からはよく色々とお礼の物を頂いたりしてて・・・・・母が 「おさんの仕事に対する思いや態度とか、人間性があんなに感謝されるんだろうね~、普通は運転手にこんな事はそんなに無いんだよ」 と言っていたのをよく覚えています。私は父の仕事の様子は、どんなモノなんだろうとよく考えたものでした





私が博多に出てきて12年が経ちました!!今は障害者福祉の仕事。 妹も実家を出て看護師として働いていますが、父はその間も前と変わらず働いていました。帰省してもゆっくり出来る時間は限られていました。



4年くらい前だっただろうか・・・・・私は母に 「お父さんは定年をすぎても (すぐには辞めなくても良いのだが)、何で働いてるん??年金もらった方が少ないけど楽やんか。あの仕事は、もうきついやろ!」と言いました。母は 「じゃあお父さんは辞めたら何をするの?家に一人でおるの?まだ体が働けるならそれが良いし・・・辞めるときはお父さんが決めるんじゃないのかな・・・」。 私は何も言い返せませんでした

でも、思いました。何でや!?何であのメチャクチャきつい仕事をまだ続ける?規制緩和(小泉政治)でさらにタクシー運転手の労働条件が悪化してるのは知ってる。競争も激化してる。それでもまだ・・・??何で働く?? 働く・・・仕事・・・労働・・・・労働って何なん・・・?金とか生きるためだけじゃないの??父ちゃんにとって労働とは?・・・・・・そもそも人間が働くってどういった事なんだろうと・・・この出来事が、すこぶるこの深いテーマを考えさせ、主体的に学び始めたキッカケでした





そんな父の働きっぷりを見てきた私は2ヶ月ほど前父の退職が近いとなった時、、今までは素直に感謝の気持ちも正面から伝えた事は無いし、今回こそは何かしてあげたいと強く思いました。妹にその思いを伝え・・・・家族温泉旅行をプレゼントし、2人でご祝儀、メッセージカード、プレゼント、をする事にしました。妹は私が非常勤職員なのを気遣ってか・・・・(なんとも情けない) 「兄ちゃん、そんなにお金あるの?大丈夫なん?」 私 「出すわい!! ソコソコあるし、ココはケチるとこじゃないだろーーーが!!42年やぞ42年!!感謝の気持ちもいい加減出すよ!!」 と、まあそんなこんなで、42年間のお疲れ様?お祝い?会をすることを企画しました。それを知った母はとても喜んでいました。





そして、42年間の仕事を終えた10月31日に父に、「お疲れ様」 と 「ありがとう」 の電話をしました。




「42年かね・・・・・・・・・大変やったろうけど本当にお疲れ様でした。父ちゃんには色々言われたり、色々あったし・・・・迷惑のかけっぱなしだけど・・・・・昔言われた事は今でもよく覚えてるよ。人間は一人では生きていけないとか、今というこの一瞬は・・・(今のこの瞬間もだよ)・・・二度と返って来ないんだから今を一生懸命生きんばとかね。母ちゃんは自分が言われたり、やられて嫌な事は人にも絶対するなやったね。(その当時はクサイ事を・・とかウルサイなぁとか思ってたけど・・)今の仕事をしてやっとその意味が分かってきた気がするよ。・・・・・・ありがとうございました。」


父は 「だいぶ口調が落ち着いてきたね何でお父さんがここまで頑張ってこれたと思うね??・・・・・・・・・


卓や美穂やお母さんがいたからだよ・・・・・こっちこそ、ありがとう!!子は宝なんだよ!!卓にはまだ分からないだろう・・・。卓も子供が出来た時に分かるよ。お父さんはこれからは、爺ちゃんたちの手伝い(農業)をしたりするよ。・・・・・ありがとう!!じゃあ帰ってきた時楽しみにしてるね。」



私は心臓の鼓動がやけに大きく聞こえ、涙声になるのを必死でこらえながら電話を切りました。





当日はどんな感じになるのか、どんな自分を出せるのか全く想像出来ませんが感謝の心は伝えようと思います。


(栗毛野)






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くりげの

comment(2) | trackback(0)
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コメント
くりげの 君
 42年勤め上げるということはすごいねー
くりげの君たちが、お父さんに「ありがとう」の気持を伝えた事もすごい!
だって、今は言葉で自分の気持を伝えるという事が少なくなり、相手の気持をわかったつもりになる事が増えているからね。
 お父さんもお母さんも、子どもたちからの「ありがとう」は絶対忘れないと思う。四万十からも「お疲れ様」と労いのメッセージを送ります。
 
【2008/11/10 16:49】| URL | あくしゅ #-[ 編集] |

>あくしゅさん
ありがとうございます今では感謝の心で一杯です。陶友で人間らしさを感じ、学んだ事は大きいし、少しですが素直になれるようになってきたんだと思います。
【2008/11/10 18:31】| URL | クリゲノ #-[ 編集] |
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