大変遅くなりましたが・・・
6月29~30日は 総括研修でした。 総括研修とは年に一度 法人内のほぼすべての人が宿泊で参加する研修で 学びと交流が行われるというものです。 陶友の所属する福岡ひかり福祉会は職員数が多く 同じ法人内でもなかなかほかの作業所の職員と関われないので 親睦を深められるいい機会ともなっています。 さて、今回私は発達障害について学んだのですが、 他の作業所の事例を学ぶと、 つい固まってしまう支援においての考え方がほぐされ、 自分を顧みることができました 今回はその感想のレポートです 事例は、障害が重く意識的にも無意識にも他人を傷つけてしまう可能性がある仲間を どう集団と関わらせればよいかという取組に対する発表と、 エレベーターや、給食の食材の切り方にこだわる仲間の『こだわり』に向きあることで 仲間を理解しようとした取組につての事例発表で学んだことについてです。 総括研修 分科会『発達障害』 2013.06.29 発達障害の分科会の2日間で事例発表を通し、気になるキーワードは下記のものだった。 ① 仲間は迷う職員を映すように色々な事をおこした ② 障害特性によって本人がどうしようもない苦しみがある ③ 感情をぶつけながら確認→標準語で冷静に話しかけると何かが違うという変化が ④ 待てない仲間に『待って』がトラブルの原因 ⑤ 集団の考え方を仲間に合わせてもらっているのではないか ⑥ こだわりにこだわらない ⑦ 感情だけが伝わる ⑧ こだわりにとらわれていない本当の素の部分をみつけよう ⑨ 個別の中のその先にある集団 ⑩ こだわりは求めて(好きで)やっているのか?とりのぞいたらどうなるのか 事例発表は、対象が陶友の仲間よりも障害が重い仲間についてであったが、障害度を問わず共通点があり、私が普段接している仲間は軽度だからこその困難を抱えている事に改めて気付けた内容だった。 具体的には①~⑩どれも、実践において心当たりのある内容ばかりであった。特に③・⑦において、過去に陶友で64歳になるKさんのイライラがどうにもコントロールできていない状況で、Kさんが周囲をどなっていたので、Kさんと同じ声の大きさでKさんに対し怒鳴った事があったのを思い出した。私の意図はKさんに、大人としておかしい、言われる側はいやな気持ち、怒鳴っても何も伝わらないなど、わずかでもよいので感じてほしく、あえて演じたのだが、結果ほぼ伝わっておらず、そもそもそれが経験として顕著につみかさなるのであれば、作業所にいないという事に気付いたことを思い出した。そこから今回の学びによって、②の障害特性と本人の苦しみについて学び、思考の整理ができた。 また、集団の考え方(支援者側の)を仲間に合わせてもらっているのではないかという事に当たり前だがなかなか気付けないがゆえに実践にいかせていない内容についての発表が自分の支援を省みるよいきっかけとなった。今後は、障害特性を念頭におきながら何に困難を抱えているのかを見極めた支援が必要だと学ぶ事が出来た。今後の私の具体的な課題は、こうあるべきの『こう』は何から来ているのか、それにはどのような障害特性があるのか本当に本人に乗り越えられる事なのか、どの様にその困難を取り除けるのかを考えて支援を行っていかなければならないと学んだ。 スポンサーサイト
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![]() すごい量の小銭でしょう。 血と、汗と、涙の結晶。 ・・・というと大げさかもしれませんが、事実、「汗の結晶」。 食品班の半月の売り上げのお金です。 毎日暑い中、リヤカー販売で地域を1~2時間まわって稼いだお金がほとんど。 本当に汗の結晶が付いてるかも?? 豆腐や野菜を売って稼いだお金なので、たくさんの小銭が。 お客さんとどんなやり取りをしたのか、仲間はどんな顔で渡したのか、お客さんはどんな顔で受け取ってくれたのか・・・ 小銭の一つひとつにそんなドラマがあります。 リヤカーから帰ってすぐに、仲間たちから(売り上げ計算のため)職員に渡されるお金は、夏は暑くて、冬はとても冷たい。 どんな中で、販売を頑張っているか・・・。それを職員はかみしめます。 (とくい) |
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陶友で最年少の仲間、アックンの話。
アックンは食品班に所属。 毎日、地域へのリヤカー販売を頑張っています。 アックンの今年の目標は「先輩を見習う」。先輩たちのようにかっこよく仕事がしたいのです。 お金の計算は苦手だし、リヤカーをずっと引く体力はないし・・・ リヤカー販売でのアックンの担当は、「豆腐屋さん」の旗を持ち、買ってくれたお客さんに「ありがとうございます」と言うことでした。 陶友に来て2年目。 職員の勧めで、この夏「ラッパを鳴らす」係りに挑戦してみることに。 パ~プ~と鳴らす、昔ながらの豆腐屋さんのラッパです。 最初は、なかなか難しく…他の仲間や、職員に教えてもらっても、難しくてうまく鳴らせません。 パ~ と、吹くことはできるのですが、 プ~ と、吸うことができません。 最初、陶友の玄関先で練習していましたが、あまりにうまくできないので、自信をなくし、(アイドルの引退のように)ラッパを置いてトボトボと木の陰に隠れてしまいました。 「最初は、うまくできなくて当然だよ!」「少しずつ練習したらできるから!!」周りにそう励まされても「やっぱりイヤだ」という感じでした。 「このままでは、ラッパを鳴らすこと自体に、苦手意識を持ってしまうのでは」と思い、練習はそこで止めにしました。 そこで、それからはアックンに「ラッパ見習い」の係りとして、リヤカーに出てもらうことに。そのコースには職員が、もう一つのラッパを持って付いて行きます。 職員が販売の最中に、ラッパを鳴らしていると、「ボクも挑戦してみようかな・・・」とアックン。 しめた!と、私は「じゃあ、私が鳴らした後、交代で鳴らそうか!」。 私がパ~プ~と鳴らすと、 アックンが、か細い音で パ~・・・ 皆で「おぉぉっと、おしい!」と、リアクションをしました。 そこから、何度か自分から挑戦してみるのですが、その日はとうとう鳴らせず。 次の週(担当は週一回です。)も、挑戦してみるけど、やっぱり鳴らせず。でも、挑戦することには躊躇しなくなりました。 どうやらアックン、「吸う」という事が分からないようで、パ~、パ~(二回吹く)と鳴らすことがありました。 何とか「吸う」という事を伝えるために、 「はい、そこで吸う!」 「大きく息を吸おう!」 「スゥー」 など、色々な声かけをしてみたけれど、なかなか伝わりません。 だいたい、「プ~」という表現自体、「吹く」ような音だし・・・ 色々考えていて、ふと思いつきました。 「ストローでジュースを吸うように!スゥーーー」 その声かけを2回した後・・・ パ~~、、、、、、プ~ 皆で「わ!」と歓声を上げて喜びました。 アックンと皆はハイタッチ!! その後、完全に鳴らせるようになったわけではないけれど・・・5回に1回くらいはできるようになりました。 その日は、陶友に帰って職員や仲間に報告して、「え!すごいね!!」と驚かれ褒められ、喜んでいました。 それが嬉しかったアックンは、自分がラッパ担当じゃないコースにもラッパを持って行き、先輩のラッパの後につけてラッパを鳴らし始めたのです。 そんなアックンがある日、陶友に帰ってきて。 「ボク、100% ふけるようになりました!!」とニコニコ報告してきました。 「毎回パ~プ~と鳴らせるようになったよ!」という事です。 「わぁ~!すごい!!これで‘見習い’じゃなくなるね!!」 かくして。 陶友2年目のアックンは、リヤカーに‘付いていく’のではなく、必要な一員としてのスタートを切ったのです。 暑い暑い夏が、また今年もやってきました。 この暑さに負けず、今日も元気にリヤカー販売に出かけていきます。 (「倒れないだろうか」「大丈夫だろうか」職員がアワアワ心配して、毎日見送っている・・・というのは、また別のお話です。) (とくい) |
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先日、仲間の仕事に対する誇りを感じる瞬間がありました
紙すきの道具の枠に張ってある網の部分が、 少し緩んできていたのに気付いたタッチャン。 あ~ちょっと網が緩んできたねえ。と独り言 そうなんですか?と気になり聞いてみると うん。少しゆるんどーとよー。(緩みがでてきている) 見た目ではあまり分からないですけど・・・というと ゆるんどおとって これはね、俺にとってのイチローのバットやけん わかると。 イチローもねバットにはこだわっとおとって! そんで大リーグで活躍するとって 道具は大事とよ! イチローみたいに何億もかせげんけど この枠は俺にとってイチローのバットとかわらんけん わかるとって! 「そうですか・・・ でも羨ましいですね、私は仕事に使うパソコンにも ボールペンにもイチローみたいに思ってないですもん。 そんな職人のタッチャンはカッコイイし うらやましいですね~」 というと 「えへへ」とテレながら嬉しそうにしていました。 「じゃあ買い換えますか?」 と聞くと 「お金が無いけんね~もう少しこれで頑張るけど・・・ 沢山作って売って買い換えないけんね!」 と張り切りだしました。 どうですかこのやり取り。 私は、仕事の誇りや、必要なものは稼いで買う!という心意気を感じ 心から尊敬しました。 使えなくなれば即準備する予定ですが、 目標を持って早めに枠が買えるように計画を立て 買いに行こうと思っています。 ところで!!! 告知なのですが来週9日から西新プラリバ6階にて 恒例の販売会が行われます。 そこでも、タッチャンのばがきをはじめとした 心のこもった商品が売られますので是非お越し下さい。 |
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