5分程度遅刻してきた時のかごさんの話です。
かごさんは、仕事に遅刻するなんてことはありえない 働いているのだから遅刻はしないのがあたりまえ! と思っていることと、 家はあまり居心地のいい場所とはいえないようで、 仕事の場であり、楽しく仲間と過ごせる場所ということもあり 普段は出来るだけ早く出勤して 家庭の事情が許す範囲で 陶友にいられる時間を長くしようとしています。 その為、陶友が早く開いていると思うと どんどん出勤時間が早くなり、 自分でコントロールできないため、 今は、仕方なく 8:30分に扉を開けて中に入れる様にしています。 (それより早く出勤する仲間はほとんどいませんが・・・) そうでもしないと、 過去には職員が今日は早く来てくれていて あけていてくれるかも!と期待して 8時前後に連続して出勤してくるなんて事もありました。 そんなかごさんが 珍しく遅刻。 目をむき出し ハアハアと息を切らし、 大事のような形相でタイムカードを押したかと思うと、 着替えもそこそこに仕事着に袖を通しながら 背中丸出しでロッカールームから出てきて まっすぐ掃除に向かっていきました するとすぐに遠くから大きな声が・・・ 遅刻の後ろめたさのあまりに いつもの仲間の挨拶にすらイライラ。 俺は集中しているんだから話しかけるな! (仲間は挨拶しただけ) というかとおもえば、 挨拶したのにしてくれんやった! と、普段は気にならない事がすべてイライラに繋がり まわりはある種八つ当たりをされ たまったもんじゃありません。 そこで、かごさんをつれだし、 まあまあと植物が好きなかごさんに 植え木の話をしながら少し離れた場所を掃除して 気分をそらしてみたり・・・離れてみたり・・・ その日はかごさんにとってそんな朝のスタートでした。 確かに八つ当たりはよくありませんが、 かごさんの気持ちも分かります。 仕事をする上で、遅刻はいけない事・・・ その後ろめたさや、 気持ちの切り替えの困難。 色々な気持ちが入り混じって 何もかも腹立たしい。 しかし、あまりにも気持ちの整理が付かない姿を見て、 『しょうがないなあ・次は気をつけよう』 という自分の行動と考えに折り合いをつけて 一旦落ち着き次の行動に移す。 仕事をする上でも、人間関係を築く上でも なんとなくやっている行動である 気持ちを立て直すまでに なかなか待ってもらえない場面もあるのかもしれないなあと 仲間の生き辛さがあるんだろうなと感じる出来事でした。 その後はというと、 仕事に集中する事で、徐々にいつものかごさんに戻り リヤカー販売から帰ってきたときには 充実の笑顔になっていました。 スポンサーサイト
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こんにちは、
食品班の職員かくです。 前回に引き続き・・・ 謎の野菜シリーズ。 今回は 子持ち高菜(つぼみ菜) 見た目は、白菜の手のひらサイズ? といったところでしょうか 以下が商品と配布しているレシピです。 ↓↓↓ 生でも食べられます。 茹で・焼き・揚げても美味しいです サラダ等:生だとからし菜特有の辛味が ほんのりと感じられ歯触りが最高です。 炒め物は、適当に切ってそのまま炒めて大丈夫。 火の通りは早いです。バターでソテーも簡単♪ 特に天ぷらがお勧め。 スープの具や味噌汁にもあいます。 せっかくの歯触りと色合いを活かしたいので、 煮すぎない様に調理してください。 ↑↑↑ 個人的には ぶり大根に入れると 大根以上にぶりからでた旨みがしみて 美味しかったです♪。 これも、陶友に来てから知った野菜。 それもそのはず。最近普及しつつあるやさいで、 陶友ではいち早く糸島から販売しております。 |
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きょうされん福岡支部実践学習会 2013.03.23
テーマ「やりがいのある仕事づくり、魅力のある商品づくり」 ◆講師◆ 北川 雄史さん (第二いぶき施設長)岐阜 利用者の豊かな暮らしや仕事、社会との多様な関係性や成長を具体化し未来志向の新たなアイデアや視点を発信している(資料より抜粋) Ⅰ福祉≠介護であるという事 福祉は人生を支えるという事かけがえのない存在としてその人の価値を生むという事。 Ⅱ地域で当たり前に暮らすためには 『人・金・法・家』が必要 人:支える地域づくり・専門スタッフ 金:暮らせるだけの本人の収入・社会資源の安定運営 法:権利の保障 家:私の居場所 Ⅲ商品開発のステージ 品質 それなり → 市場で通用→ 市場で通用 動機 同情・協力→ 必要・要求→ 必要・要求・共感 場面 バザー → 店舗 → 東北支援 付加価値 頑張った → 希少・高級→ コミュニティー Ⅳ自己の思考の柔軟不足を感じた講演内容 そもそも仲間の商品は売れないとだめなの?売れない論理に入りがち。工賃はもちろん検討に入れるべきでも、まずはどの様な意味を持っているかで商品の価値が変わるという内容。そこからのスタート 例1)入所施設のクッキーを検討した際に、そのクッキーは売らなければならないのか? →入所施設は最低限の生活の保障をされている為入所者の商品は、工賃に意味を置かず、パッケージや質よりも、それを食べに・買いに確実にファンがいる、誰かが訪れる物でもいいのではないかという所からの思考をはじめては? 例2)チョコレートをデパートで売る際に値段を上げるように言われるが、知ってもらう事に重点を置き沢山売れるように安くしているがどうだろうか? →安く沢山買ってもらうならスーパーに卸せばいいのでは?デパートとのニーズがあっていない。そこに検討と、それに耐えうる商品を作る。 ◆感想◆他にも様々な事例発表、相談があったが、2つの事例が特に自分の思考の柔軟不足や験不足を感じた。学習会から帰ってきて、陶友のデザイン関係を担っている田中さんと1時間程度学習会の内容を確認。提案や田中さんが学んだ学習会とのすり合わせを行った。個々が受けた学習会の内容のすり合わせが行えた事も今回の学習会の意味があったと思う。今回他の職員が行事で不在だったので残念だった。今後は学習会参加者が責任を持って30分程度の報告会等このような機会を持っていければと思う。 |
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今回は
仲間の旅行は鹿児島になったのですが、なぜ鹿児島になったのか? という話です 事の始まりはかごさんのつぶやき・・・ 「俺ね、鹿児島に一度も行ったことなくて・・・ 死ぬまでにいっぺん行ってみたかばってん無理やろうねえ。 仲間の旅行でいきたいっちゃけどね・・・」 65歳のかごさんの長年(本人いわく小学生ぐらいから)の願いです。 ここ数年、毎回かごさんはそう呟いていましたが、 呟くばかりでなかなか仲間に届かず他の場所になっていました、 そんな様子を目のあたりにし、 私は今年こそはなんとか鹿児島にしたいと 鹿児島県の面白さを仲間一人一人にそれとなく話していました。 誘導の様でその様な事をしてはいけないのではないかと葛藤しながらの行動でした。 しかし、一人の人の長年の願いを叶えるチャンスを逃したくはなかったのです。 かごさんはというと 行けるかもしれない希望と、不安で情緒不安定になり、 仕事中も怒鳴ってばかり・・・ なかなか感情のコントロールがうまくいきませんでした。 行先決めの際に何を言うかを一緒に考えてもイライラ。 そして弱腰・・・ いざ場所決めが始まると色々な意見が出て また鹿児島さんの願いがかき消されそうになっていました。 そこにでた発言が40歳以上年の離れた後輩とも君の 力強い「鹿児島を応援してください!」です。 とも君はかごさんの願いを聞いていて 叶えたいと思ったのでしょう。 順序立てて話すことが苦手なとも君の精一杯の発言でした。 皆もかごさんも、もしかしたら本人も 余りに心の奥から絞り出したような大きな声で 一瞬 戸惑っていましたが、とにかく響いたようで、 いいねえ鹿児島いいんじゃない? と一気に行先が鹿児島の雰囲気になり ここだ!と多数決を取って 行先が鹿児島になりました。 その時のかごさんはなんと無表情。 きっと嬉しすぎて、 どうしてよいのかわからなかったのでしょう その後は、ニヤニヤをこえて ニタニタと目じりが下がり しばらくぼーっとしていました。 よかったですねかごさん! 行先ももちろんだけど、とも君が かごさんを精一杯応援してくれて!! やっとかごさんの願いが届いて 正直ホッとしました。 と言うわけで、 3月9~10日鹿児島にいってまいります! 以上。旅行先が鹿児島に決まるまで編でした。 次回は楽しい旅行中の報告ができればと思ってます。 それではまた次回!!! |
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(郭さん・治京さんも書かれている内容と被る部分もありますが、ご了承ください^^;
また私のほうもかなり長くなっており見辛いと思いますが、これもご了承ください) 去る2月9・10日(土・日)、例年開催されるきょうされん九州ブロック学習交流会が、今年は長崎市にて行われ、参加してまいりました。今回はそのレポートを報告します。 (きょうされん九州ブロックは九州内の各県支部の集合組織として活動していて、この学習交流会は毎年各県の持ち回りで開催されています。今大会には九州8県内の各事業所、700名近くの仲間や職員が参加しました。) 会場はJR長崎駅にも程近く、「長崎ランタンフェスティバル」の会期中だったこともあり、街中が人で賑わっていました。 ・開会全大会:基調報告(現在の社会情勢・障害者福祉の情勢)、 特別講演:平和な社会の実現に向けて~高校生1万人署名活動の取組み~(高校生平和大使) 基調報告では、自立支援法が施行されてから現在までの国内の情勢、出来事について語られました。 旧政権が残した自立支援法違憲訴訟の「基本合意」違反、現政権に引き継がれた自立支援法や総合支援法の今後の行方についてへの不安感、多くの犠牲者を出した東日本大震災と多くの被曝者を生みだしている福島原発事故について触れられました。 特に原発被害に関しては『想定しなければならないことが起こった』として、被爆地・長崎や当事者が歩んできた険しく辛い歴史も交えて語られ、子どもや孫の世代まで未来永劫にわたる生活や環境への懸念から、原発運営に関しては国民全体の課題として認識すべきだと改めて感じました。 その後の特別講演では、被爆地長崎で生まれ育った高校生が、国連をはじめ国際的に活躍する「高校生平和大使」の活動を、その平和大使である3名の現役高校生より熱く語られました。 「後世に戦争や被爆の体験を伝え、平和の尊さを発信していこう」と始まったこの活動。 特に、13年間若者の力によって繋げられてきた「高校生1万人署名活動」や、世の中から戦争をなくすため“ミサイルよりも鉛筆を”(軍事や武力よりも教育を重視して!)とのスローガンで取り組んできた「高校生1万本鉛筆運動」など、市民の共感を繋げてきた彼らの地道な活動の報告から、平和やこれからの未来に対する強い想いをひしひしと感じました。 そしてそれらは、私たち福祉分野で働く者の心情にもリンクするものがあり、また若いながらこの国や世界の平和な未来を考える彼らを、周囲の大人である私たちが強く支えなければならないと、心の底から感じました。 ・分科会:第4分科会・ホームづくり、ホームでの実践・援助 私が参加した分科会は、グループ・ケアホームの創設やホームでの日々の実践に関しての内容で、理由は現在グループホーム(以下、GH)から陶友に通う仲間への支援に携わる中、日頃知る機会の少ない他事業所(ホームや作業所間における)の取り組みを知り活かせればと思ったことからでした。 ~内容~ (1日目)2事業所の方からのレポート報告→質疑応答 (2日目)①我がGHにおける日々の実践・取り組みについての意見、 ②ホームの運営や仲間に対して大切にすべき事・変えていかねばならない事についてのグループ討議 1日目は2事業所の職員さんからGHに関する取り組みのレポート報告でした。 そのうち、鹿児島県薩摩川内市・麦の芽福祉会のぽかぽかハウスは、全国的にも珍しい、施設併設型ではない単独の建物で運営するショートステイです。 一人暮らしやGHに入る前に生活体験を重ねたいという仲間自身のニーズに加え、運営側においても今後必要になってくるGH・ケアホームでの実践や運営にも活かせる部分は多いとして、設立されました。 定員は最大4名、生活動作の様々を適材適所で役割を決め、1泊2日を過ごします。 前例のない取組みに試行錯誤も多くあったようですが、3年目に入り、仲間やご家族、地域内にもとても定着してきたとのことです。 そしてこの取り組みが県にも認められ、事業指定や単独型ショートステイの報酬加算の追加に繋がり、より仲間たちの生活サポートを安定的に行えるようになったということです。 実践と運動が実を結んだ事例でした。 2日目のグループ討議では6グループ程に分かれ、それぞれで3度ほど議論をするのですが、[1度目はもとのグループで話し合い→2度目は構成員がバラバラに他所のグループに行き、更に話し合い→3度目はそれぞれまたもとのグループに戻り、収穫した意見等を出し合って自グループの結論をまとめる]という、体も動かしながらのちょっと面白いグループワークを行いました。 私たちのグループでは、 ①日々の実践において:仲間を「時間・空間・人間関係の主人公」であると捉えた上で、【私たちの物差しではなく、彼らそれぞれの物差しがあることを忘れない事】【一人の大人として、失敗することも視野に経験を積んでもらう事】【何より、ホームは自宅同様。暮らしによって身も心も豊かになれば、労働意欲や効率もアップする】という視点を持つべきだ。 ②ホームを営む上で大切にすべきは:基本中の基本であるかもしれないが、日頃の近所付き合いを大事にすること。もしもの時・大変な時に、お互いの助け合いが利くかどうかは、重要ではないか。 「ホームで暮らす=地域で暮らす」ということを、常に忘れずにいたい。 という結論を出しました。 参加者は皆さん私よりも年上の方がほとんどで、役職も立場も様々な中、それらを越えそれぞれのグループがとても和気あいあいに、そして熱くディスカッションを重ねていました。 「仲間それぞれの明るく希望に満ちた将来のために」と、本当に一丸となって地域生活を深く考えられる、そんな雰囲気の分科会でした。 ・また補足として、参加はしていませんが特別分科会「原爆と原発~障害者も安心して暮らせる社会を目指して~」(パネリストは福島・南相馬市さぽーとセンターぴあ理事長 青田由幸さん、長崎県被爆二世教職員の会会長 平野伸人さん)も開かれ、長崎の過去の歴史や経験を活かした分科会も設定されていました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 2日目、大会の最後には、次回の開催地「大分」の発表と大分支部へのバトンタッチの後、今大会のアピールが現地の仲間より述べられました。 ・きょうされん九州ブロック学習交流会長崎大会アピール わたしたちは、2013年2月9日から2日間にわたり、第17回九州ブロック学習交流会を、春を間近に控えたこのよき日に長崎で開催しました。平和を呼びかけた今大会には、九州各地から600名を超える人たちが集まりました。大会を支えていただいた100名のボランティアの皆さんや、行政、市民の方々の大会運営へのたくさんのご協力に、こころより感謝申し上げます。 今大会では、地元長崎でご活躍されている高校生平和大使をメインサポーターとして、更に特別分科会に被災地である福島県の第一線でご活躍なさっている福島県の事業所のかたをお招きし、原子力の怖さを再認識するとともに命の大切さを学びました。また、長崎らしい大会が開催され、なかま自身が多く関わり、なかまもただの参加者ではなく、主催者として関わることができました。 私たちの暮らしは、この1年、残念ながら大きく変わることはありませんでした。たくさんの運動の結果、勝ち取った「総合支援法」も現在の「自立支援法」の名前が変わるだけで思い描いてたようなものにはなっていません。まだまだ、たくさんの課題はあります。くわえて、消費税増税や生活保護費の削減など、より暮らしにくい社会になりかねない状況です。さらに、平和憲法にも暗雲が漂っています。しかし、私たちは、今日、こんなにも多くの人が集い、同じ思いを胸に学習し合うことができました。高校影平和大使の皆さんや。福島県の事業所の方もこれまで、ぶれずに、こびずに、諦めずに活動なさってきたことと思います。私たちは今回学習したことを、ぶれることなく、誰にもこびることなく、あきらめることなく、夢の実現に向けて運動を続けなくてはなりません。「微力だけど無力じゃない!」高校生の皆さんの思いに私たちも大きな力と勇気をいただきました。この出会いを大切に、今後、それぞれの場所で同じ思いを胸に、手を取り合って活動を続けていきましょう。私たちは新たな歩みを続けます。 2013年2月10日 きょうされん九州ブロック学習交流会長崎大会参加者一同 ・まとめ 今回の学習交流会は、長崎の歴史と、前向きに平和な世の中にしようという強い姿勢を、大会全体で感じることができる、そんな雰囲気で催されていたように思います。 何より、「平和の実現・それぞれの幸福感や生きる喜びの実現・全ての人が生きやすい社会の実現」はそれぞれが強く関係している。 講演や全体会に参加し、今の福祉や社会保障全般が置かれている状況を学びながら、そう感じました。 「長崎」の世界に誇れる良い部分を最大限に感じさせてくれた、そんな今大会でした。 また分科会では、一歩先を見据えた取り組みが行政を動かし新しく制度化につながった鹿児島・麦の芽福祉会の「単独型短期入所事業」は、とても印象的で魅力的に思いました。 「一人暮らし体験ができるショートステイ」として、親御さんを日頃の心身の疲れから解放することはもちろん、仲間たちの目線で見ても“いつか来る一人暮らしのために、少しずつ一人で出来ることを伸ばそう”という自立心をバックアップする。 一石二鳥にもそれ以上にもメリットがありそうな、全国的にも先駆けた取り組みを知り学ぶことができました。 GH政策がなかなか大きく前進しない福岡市ですが、仲間たち自身とそのご家族の明るく楽しい人生の実現のためにも、安心して地域生活が送れる制度を充実させるよう私たちも運動し、いつかこのようなホームを作ってみたい。 分科会で参加者皆さんと話し、そう明るく希望の持てた学習会でした。 |
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(大会より日が経ち曖昧な部分もありますがお許しください。また長くなりましたので分科会報告と分けてアップします。)
●開会全体会 今年の九ブロは長崎で開催され、とても“長崎らしい”大会となりました。開催された2月9・10日は長崎ランタンフェスティバルに合わせて組まれており、開会式ではランタンフェスティバルでも行われる龍踊り(じゃおどり)が地元の高校生によって披露されました。街を見てもランタンフェスティバル一色に染まっていて、長崎の文化を感じることができました。また、開会全体会では被ばくを経験している長崎が「平和な社会の実現に向けて」をテーマの元、2つの特別講演で長崎開催をアピールしました。 〈高校生平和大使活動報告〉 高校生平和大使は、16年前に核兵器廃絶を長崎から訴えるため国連に二名の高校生を派遣したことに始まりました。それ以来、毎年国連を訪ねて核兵器廃絶を訴えるとともに、13年前からは一万人署名にも取り組み始めたのでした。そして現在では、国連に提出した核兵器廃絶を訴える署名の累計数が100万筆に迫ろうとしており、この活動は世界各地の高校生をも巻き込み発展しています。 高校生平和大使には『微力だけど無力ではない』という合言葉があります。これまでの活動を通して、継続は力、微力だけど無力ではないということを学んだそうです。この言葉は障害福祉分野にも共通して言えると思います。私たちの福祉制度や法律の改正を目指す運動も何十年も継続して取り組んでいます。なかなか劇的な を勝ち取ることは難しいですが、無力ではないことを証明してきています。私も高校生平和大使と共に「微力だけど無力ではない」という思いを持ちながら活動していきたいと感じました。 〈特別講演〉 きょうされん常任理事による特別講演では「みんなが幸せになるために」というテーマの元、私たちに求められる課題と役割についてお話頂きました。 かつてスイスに、カール・グスタフ・ユングという精神科医・心理学者がいたそうです。このユングは人としての幸せについて「5つの条件」を挙げています。以下の5つです。 ① 心も身体も、ともに健康であること ② 自分で「程よいと思うぐらいのお金」をもっていること ③ 美しいことを知る力や、感動する力があること ④ 人間関係がゆたかであること ⑤ 朝起きたとき「やるべき仕事」があること では、障害のある人はこの5つの条件を満たしているのでしょうか。これを切り口に講演はすすめられました。(一つひとつの検証は長くなりますのでここでは控えます。)私は障害の有無に関わらずこの条件を満たしている人はとても少ないように思いました。 いったいどうすればこの条件を満たすことができるのか。障害のある人にとって5つの条件を個人で満たすことはとても難しいことです。この条件を満たせない人は自己責任と言って知らんぷりするのではなく、より多くの人が条件を満たせるような社会にするためには何が必要か。そんな社会を作るには政治に関心を持つことが大切だとお話されました。国民一人ひとりが政治に対する意識を高め、国の動向をしっかり監視することで変わっていきます。昨年に行われた選挙では、過去最低の投票率に反して、過去最高の白票や無効票の投票数でした。国民一人ひとりが意識を高め政治に参加することができれば、現状を変えることができると。 障害者総合支援法に対しても同じことが言えます。当事者や関係者だけではなく、より多くの人を巻き込み運動することで福祉関係者の願いである骨格提言の実現に近づくことができるのです。それが実現できたとき、幸せになるための5つの条件を満たすことができるのだと思います。講演を聞き、それこそが私たち福祉に携わるものの一つの課題であり役割であると再認識しました。 |
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