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陶友通信No.133号でMさんの介護保険問題についての記事を書きました。
問題は65歳の誕生日を迎えるにあたって、自立支援法で受けていた福祉サービスを介護保険法で受けられる福祉サービスに移行しなければいけないこと。 ここには色々な問題がありますが、 Mさんの場合に特に問題になったのはヘルパー事業所の変更でした。 障がい故のこだわりや本人が大切にしていることを理解したうえで支援してくれるのか。 ひかりヘルパーはそこを大切に関わってくれたので、とてもうまく関係を築けていました。 その事業所を変更して一から関係を築いていかなければいけません。 担当職員としてそれが一番の不安要素でした。 こちらの対応がまずく、手続きを進めるうえでスムーズにいかないこともありましたが、 いよいよ新しいヘルパー事業所を利用する日がやってきました! Mさんもヘルパーさんも緊張していたと思います。 がしかし、一番緊張していたのはきっと自分だったと思います。汗 Mさん、ヘルパーさんのこと拒絶しないかな・・・。 ヘルパーさんはMさんのこだわりを理解してくれるかな・・・。 料理の味付けは大丈夫かな・・・。(Mさんはグルメで味付けにうるさいため。笑) などなど一人でいらぬ心配をたくさんしてました。 ですが、意外や意外そんな自分の想いに反して何の問題も出て来ません。 あれ?良いことのはずなんだけど・・・期待外れの拍子抜け。笑 その後も特に何の問題も不満もでてきていません。 ひかりのヘルパーが一年かけて築いてきた土台があり、新しいヘルパー事業所との間でしっかり引き継ぎを行えたことでMさんにとって受け入れ易い状況が出来たのではないかと思います。 まだ新たな事業所がヘルプに入るようになり僅かです。 これから何かしら問題も出てくることでしょう。 そのときは私が両者の間に入り、お互いの理解や関係を深めていけるよう潤滑油のような働きをしたいと思います。 やはり障害を持つ人の生活、特に一人暮らしは困難がたくさんあります。 Mさんの場合はそこに老いの影響も加わってきています。 これから作業所とヘルパー事業所が一丸となってMさんの生活を支えていきたいと思います。 ・・・ちなみに、先日新しいヘルパー事業所と陶友の職員で懇親会を開きました。 皆さんとても明るく情熱的でユニークな方たちでした!笑 これから連携を深めて、Mさんを支える「仲間」として協力していきたいです。 |
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ある日の朝、男子ロッカーのドアが勢いよく「バンッ!!」
食品班の成人なりたて・ダウン症のトモくんの怒りでした。 普段穏やかなのに・・・何かあったのか?! そう感じつつ他の職員に聞くと、 「えいじさんがトモくんに注意してましたよ」 「ともくんに『あと5分早く来ないと遅刻だよ』って。 えいじさんもトモくんと変わらん位に来たのにね」 自分「それはちょっと理不尽だ」と、 作業の合間に少し時間を作り、両者に話を聞くことに。 実は普段から、トモくんとひかりのベテラン・えいじさん(36歳)は 小さなイザコザをよく起こします。 それは、トモくんはえいじさんを「小言をよく言うから、怖い」と思い (実は結構気がきいて優しいんだけどなあ)、 えいじさんはトモくんを「言うことを聞かないからイヤだ」と思う (言い方が厳しめだから、トモくんには言った内容よりも、怖い印象しか残ってないからなんだけどなあ) という、なかなか相容れない、すれ違いによるもの。 いざ両者に話を聞くと、案の定それが所以でした。 怒った内容についてえいじさんが「確かに自分が悪かったです」 とトモくんに謝り、トモくんもすっきり。 一件落着、と思いきや・・・さらに話し続けるえいじさん。 内容は、毎週来てくれるボラさんと先週のリヤカー中に起こした いさかいについて。 ・・・「仕事で挫いて足が痛いんです」 「そのくらい、えいじくんならまだ大丈夫でしょう?」・・・ ほんの些細な内容にも見られますが、 「ボラさんに何が分かるの?なんでそこまで言われなきゃいけないのか納得がいかない!」というもの。 彼の話しっぷりから、どうやらこちらのほうが本題 (不満で伝えたかった事)らしいのです。 「来週お互いの思いを伝えて、誤解を解きましょう」と彼を説得し、 その場の興奮をおさえました。 トモくんはさっきのわだかまりが解けて満面の笑顔でしたが・・・^^; 人はみないろんな人との関わりの中で成長していきますが、 陶友では仲間同士や職員にはもちろん、 ボラさんとの関わりの中にも成長できる種があると考えています。 なので、意見のぶつかり合い(=自己をさらけ出す)があれば、 調整しながらもお互いが分かりあい認め合えるように促しています。 えいじさんにとってはいい刺激となる出来事だったんですが、 トモくんにとっては・・・ 「トモくん、とんだとばっちりやんーー;」 と私自身も嘆きつつ。 次回からのえいじさんとボラさんの心と心の関わり合いに、 しっかり注目していきたいと思います。 |
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『友達がほしい』
仲間の中で、良く聞く欲求のひとつです。 友達がいるという事は ごくごく普通の事だと考えられがちですが、 実はとても高度な能力を必要とします。 例えば、相手の立場に立ってや、 その場の空気を読んでなど 私たちがなんとなくやっている事が 仲間にとってはなかなかの困難なのです。 陶友においては、 作業所内で仲が良くても プライベートで一緒に遊ぶ仲間はごく一部というのが現状です。 その様な中、仲良くしたいのに出来ずに悩んでいる2人がいます。 NさんとHさん。 Nさんはずっと私に友達がほしいといっていました。 そのNさんは触られるのが大変苦手なのです。 Hさんは最近になって友達がほしいと やっと私に言ってくれるようになったのですが、 話す事が苦手からなのか、 好意を無意識にスキンシップであらわそうとする傾向にあります。 そんな2人がそばにいると、 HさんはNさんに話しかけるたびに、肩をトントンとたたいたり ねぇねぇと腕をなでるようなスキンシップを無意識にしてしまい、 Nさんに「やめてください!さわらんで!」と強く言われ落ち込み、 逆にNさんは触られたくないと伝える事が 相手を傷つけているのではないか・・・ でも我慢できないほど嫌だ。やめてほしい というジレンマで2人はお互いに悩んでいます。 お互いを嫌いではなく、むしろ仲良くしたいのですが 無意識の行為がお互いにかみ合いません。 先日も同じくそれでNさんに注意され Hさんは陶友の2階にある相談室にこもり 「Nさんごめんなさい。友達がほしい」 と泣きながら話してくれました。 それ以来、1週間ほどたちましたが、 2人はかなりわずかに関係性が改善しつつも ギクシャクしています。 そしてそれは仕事にまで影響しています。 Nさんの近くにいると触ってしまう。これ以上嫌われたくない だから離れていよう。という気持ちから 最近は近づくと頭痛がすると訴えるようにもなっています。 その様ななか、NさんはNさんでHさんの状況を察してか 歩み寄ろうとしていますが、 歩み寄りに無理強いが出ないようにとても気を使っています。 これは、お互いに今までにない状況でした。 とてもつらい状況の中なんとか関係修復をしようと お互いなりに試みているのです。 かなりストレスがたまっているでしょうが、 一方で、お互いの心の成長に繋がっているようにも見えます。 生理的に嫌な事は私たち職員もどうしようもありません。 その人だからではなく、ただ、理由も無く嫌なのです。 本人の意識や感じ方が変わる以外に方法は無いように思えます。 しかし、2人はお互いに求め合い、 なんとか折り合いをつけようと頑張っているのは確かです。 そこで私たちは、2人のなかから出てくる気持ちを 過度にストレスがたまらない環境を作る事しか出来ません。 お互いに思っている友達がほしい 相手を少しでも理解したい という気持ちを大切にしていけたらと思い、 仲間の生きる上での困難を目の当たりにした最近の出来事でした。 追伸 陶友通信を発行しました! 15日のブログにUPしておりますので 目を通していただけると嬉しいです!! それではまた~!! |
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先週土曜日、陶友で月1行っているクラブ活動(余暇支援)がありました。
―――作業(労働)には自分なりの存在価値や生きがいは得られても、なかなか作業以外の時間や休日の過ごし方には、自分なりの幅が持てない仲間(障害者)が多くいます。 (休日に仲間たちが気兼ねせず使える社会資源がまだまだ乏しかったり、そんな現状の障害者を理解し受け入れるべき私たち社会側の認知や意識不足も、大きな要因です) そんな仲間たちに、もっと人生を楽しむ幅を持ってもらおう!ここで学んだ楽しさをぜひ休日に取り入れてもらいたい!と、1日を使って取り組んでいます。――― 私たちの班は、当初市内の海釣り公園に行く予定が、悪天のため諦めてすぐ近くのボウリング場でプレイゲーム! 私が普段担当してる食品班のHさんは、別班で、これまた悪天のためマリノアシティ福岡でウィンドウショッピングに変更になりました。 (Hさんは家庭を離れグループホームで共同生活しながら、独立自活を目標に、日々仕事に自身の生活管理に励む36歳。 その生活管理の中でもより高度な知能を要する、先の見通しを持った「金銭管理」。 彼にはなかなかこれがうまくいかず、現在私も協力しながらの管理を行っています。) そのクラブ前日「マリノアでおしゃれ用の靴と、リュックが欲しい」と相談(要望?)が。 彼が買い物分に提示した予算額は1万円弱。 今月あれにも使うしこれにも使うし・・・「うーーん・・・こんなに出して大丈夫か?・・・」 といろいろ考えながらも、本人の靴をおしゃれに履きこなしたいという思いと日頃使うカバンがボロボロになりかけている点も酌んで、当日の朝出金し手渡しました。 朝みなで出発し、そして午後3時。 Hさんたちの班もクラブから帰着。 「石橋さーん、靴とカバン買いましたー」と開口一番穏やかで嬉しそうな口ぶりです。 見せてと言うと、せっせとハイカットのスニーカーとスポーツメーカーの大きめなデイバッグを自慢げにお披露目してくれました。 どちらもおしゃれに使えそうな色とデザイン。 陶友が終わって帰る間際まで、表情もほころび嬉しそうでした。 その表情が、その日の私には、何だかとても印象に残りました。 日々一緒に金銭管理に取り組む中で、 本人の今の要望・収入の残高・将来の目標・現実の生活の感覚・・・ いろんな面から彼のお金の使い方を考えながら、私自身の一人暮らし経験や外からの知識も取り入れつつ、毎回「一番いい使い道」を見つけるため二人で奮闘しています。 そんな中、管理という面では、私は少し彼のお金の出し入れを抑えがちな面があります。 でもそれは一心に「彼がいつか一人暮らしを不自由なくできるように・・・」と思いやってきてのこと。 でも彼にはそれが窮屈でうっとうしく感じる時もあり、よく二人で衝突もします。 しかし今回、仲間や職員数名と一緒に、なかなか機会のないウィンドウショッピング。 気兼ねない仲間と一緒に、品物選びを楽しんだようです。 私自身も、そんな時間とお金の使い方だったら・・・と考えれば、きっとHさんと同じくウキウキになるはず。 Hさんの心満たされた表情や言葉から「こうゆう使い方も大事だな」と改めて感じさせてくれました。 これからも彼の目標のために、衝突もいっぱいすると思うけど、 もっと柔軟に、本当に心豊かで幸せな「お金の使い方」を二人で追求していこうと思います。 |
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まず初めに・・・郭さんと記事のテーマが被りましたがご了承ください。汗
陶友は月曜日を隔週で開所しています。 この日は普段通り仕事をしますが、調理員さんはお休みの日です。 なので、月曜開所日の昼食はそれぞれ。 手作りのお弁当を持ってくる仲間、コンビニやほっともっとに買いに行く仲間、 近所のご飯屋さんに食べに行く仲間など。 陶友ではこれを『自由外食』と呼んでいます。 今週の月曜日はその『自由外食』の日でした。 ということは、もちろん私も自由外食。 最近は近所のお弁当バイキング屋さんに仲間と行っています。 500円で好きなおかずを好きなだけ盛り付けることができる・・・お財布に優しいお店です。(笑) いつも一緒に行くのが陶芸班のツンくんです。 ツンくんはいつもお弁当を二つ買います。 一つは自分の分で、もう一つは所長の分。御遣いを頼まれているのです。 お弁当屋さんに着くと慣れた手つきでおかずを詰めていきます。 「これ鬼瓦さん好きやけんね(^3^)」 ツンくんと所長はかれこれ20年以上前からの付き合いです。 「鬼瓦さんの好物は全部知っとーと」と言わんばかりに。 でも、お弁当を覗くと・・・サンマの煮つけと玉子焼きが同じとこに入っていたり・・・ とても面白い盛り付けでした! と同時に、すごく気持ちが温かくなる瞬間でもありました。 うまく盛り付けられないけど、鬼瓦さんの好きな物を考えて一杯詰めてあげる。 とっても優しいお弁当でした。 陶友“自由外食”での風景でした。 |
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月に1回~2回
陶友では、給食の無い日があります その日を仲間達と自由昼食と呼んでいて 思い思いの昼食を楽しみます。 外に食べに行く仲間 お弁当を持ってくる仲間 外に買いに行って陶友内で食べる仲間 コンビに等で買ってから出勤する仲間 その様な中、 珍しく家族が作ってくれた弁当を持ってきた仲間がいました。 いつも家族にもっと関わってほしくて 不満ばかりの仲間だったのでこれは!と 「どうしたんですかそれ?まさかの手作り?」 というと 「うん」と嬉しそう。 それを聞いた別の仲間が、 「いいな~俺、今までで一度もお弁当作ってもらった事が無い」 と寂しそうな表情 ごまかしでしかありませんがとっさに、 「そうですか・・・それは残念ですね。 でもそんなに食べたいなら、 あなたに子どもが出来たとき、 沢山お弁当を作ってあげてください。 してほしかった事はしてあげて、 してほしくなかった事はしないで下さい。 そうすれば、いい事がまわるじゃないですか。」 と言いました。 すると、少し安心したような うれしそうな表情で 「そうですね」と返事 この仲間は、人の恋しさもあり、 結婚願望が強く、何かを感じたのかもしれません。 でもこの発言は なかなか結婚(他人との密なコミュニケーション)が難しい 仲間の将来を考えての発言と言うよりも その仲間の今寂しい気持ちを少し違う方向へ変えるだけの 場当たり的な発言でした。 結果的には思った以上に安心したような 前向きな表情に変わってもらえて、 正直ほっとしましたし、 そのなんともいえない表情が強く心に残りました。 このような時、毎回対応に本当に悩みます。 仲間達だけでなく、 全ての家庭がうまくいっているとは限らないこの社会で 寂しさを感じる人も少なくは無いでしょう。 しかし、この発言を素直にうけとり、 そうですねとみなが実行できれば、 少しずついい社会になっていくのだろうな と同時に、 場当たり的な発言を どうすればその仲間の気持ちが本当に満たされる環境が作れるのか 課題が多すぎて途方にくれつつ あきらめたくないと 仲間との会話で思うかくなのでした。 |
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みなさんこんにちは!
今回は、先日のクラブの話し合いの報告です。 ちなみにクラブは今週末です。 我が、チャレンジ班は、元々夏の間に そうめん流しに行こう!と決まっていたので話はスムーズ・・・ かと思いきや、 今回は、雨の日プランがなかなか決まりません だいたい、いつも映画に決まるのですが・・・ (まだ、だれも3D映画を見た事がないので) 映画の見たいものがバラバラできまりません・・・ エイトレンジャー(関ジャニ∞の特撮ヒーロー映画)と マダガスカル3が見たい人で決まらず・・・ 元々雨の日プランリストの キャナルシティーのラーメンスタジアム食べ比べも 今回はぴんと来ず・・・ 仲間は悩みに悩みました。 う~ん カラオケはだめっちゃろ~? (基本的に一度した事ある事はなしルール) う~んなにがしたいかね~ 悩む事10分程度何も出てきません。 仲間にとって行った事ない場所に行きたいと想像するのは難しい事のようです。 毎回その壁にぶつかるのです、 そこで、私の雨の日の過ごし方を少し話してみました。 私は、天神のお洒落な喫茶店でランチを食べて そのあとまったりそこで漫画読んだり、 友達とおしゃべりしたり、雑誌読んだりしてますよ。 なにもしないけど、素敵な時間で、 ご飯もおいしいからそこに行ってみますか? つまらなくなったら外に出て、 天神をぶらりもいいかもしれないですよ。 と言うと、 何がどう転んだのか、 「いいね~漫画喫茶!行ってみたい!漫画がいっぱいあるっちゃろ~?」 「DVDもみれるっちゃろ?」 「ゲームも出来るらしいね~」 ・・・お洒落な喫茶店の話から漫画喫茶に・・・ でも、それはそれでありだ!と結果オーライ?に 確認してみると、チャレンジ班のメンバーは誰もいった事がないということで これに決定! 最近の漫画喫茶は食事も充実していると言う事で、 せっかくだから、食事も漫画喫茶の中でと言う事になりました。 さて、どうなる事やら。 ちなみに、最近の漫画喫茶はすごいんですよ! カラオケもダーツも、ファミリー部屋もあるんです! 今回は仲間が多少騒いでもいいようにファミリー部屋に行く予定です 雨の日プランが充実していて若干仲間の気持ちがそちらに動いているのですが、 せっかくなので雨が降らないように祈る支援員かくなのでした。 |
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