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・・・殊のほか爽やかな汗! 
もう10年以上になる。
まだ陶芸教室が盛んだった頃、初老の夫婦がやってきていた。

 久しぶりに電話が入る。
「お父さんが『あの頃は楽しかった楽しかった』と言ってね。」
話を聞くと、陶芸をしたいが、大分体が弱り足が悪いので出かけられない、
家でやりたいから粘土を分けてもらって、作品が出来たら焼いてくれないかというのである。

 手ロクロは買うといっていたが、ロクロと粘土と作業板とビニール敷物を持って、昼休みにお宅に伺った。

お二人とも大変懐かしがって喜んでくれた。
「お父さん」は85歳になると言う。
地域で電気工事の仕事をしてきた、がっしりした方だ。思ったよりも元気そうにしていた。
「耳はもとから悪いが、目も悪くなって、足が痛くて歩くのがつまらん・・・、一日中家の中にいては・・・」と話す。

80歳の奥さんの方は、もともと社交的でおしゃべり好き。
「お父さんがこうでしょう、何かすればと話しとったとよ。そしたら、いつも陶芸教室の頃は楽しかった楽しかったって言わっしゃっとよ。無理なお願いをして・・・」

 部屋中にあの頃作った作品が飾ってあった。

しばらく近況やあの頃の教室の皆さんの消息について話す。実に楽しそうに懐かしそうに・・・。
「大脇さんも変らんね。若かばい。相変わらず忙しかとでしょ。よう、ガンバりんしゃる。」と、お土産を持たせてくれた。「生協のカボスジュースの美味しかけん、みんなで。お茶は上等やけん、家にもってかえって・・・」と。

 教室の頃から息子みたいに声をかけてくださったが、・・・変らない。
「お父さんも一人じゃ寂しかけん、遊びに来て、飲みに来てよ!」

「はい、是非お邪魔します。作品が出来たら電話してください・・・」

何本かの缶ジュースとお茶が入った袋は、往きのロクロと粘土の重さに比べれば・・・。
軽やかしっかりウォークで作業所に戻った。

・・・殊のほか爽やかな汗!
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テーマ:福祉のお仕事 - ジャンル:福祉・ボランティア

鬼瓦

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法人研修で学んだこと 
去る6月中旬、
法人全体の宿泊研修がありました。

それを通して、十分に時間をかけて仲間に対する支援を見直し学んだり、
各施設の職員と親睦を深めたりしています。

今回私は、この研修で、『労働』の分科会のレポーターを務めました。

発表する直前まで、
少しでも情報収集したり、
気付いた事を整理し、
実践してみたりと、

普段以上に緊張感を感じながら、
1人の仲間を客観的に評価し、支援する事で、
多くの事を学ぶ事ができました。

その1つが、仲間の日常の困難についてでした。
恥ずかしい話なのですが、
入職してはや1年、

この研修を通して、
私は改めて仲間の生活をする上での困難の一部を目の当たりにし、
仲間の基本的な実態が見えていなかった事に気付いたのです。

労働について考える過程で、

1日を見つめなおす所から始め、

通勤の地下鉄の行き先を
どの様に区別しているかに注目した事がそのきっかけでした。

私は、文字が読めなくても、
漢字の塊を、
行先を示す記号として
判別しているのだろうと思っていたのですが、

ホームへ続く階段を降りて
左が行く、右が帰る。

という様に、

文字による区別ではなく、
経験で生活の手段を身につけている事を知りました。

特に今回注目した仲間は、
1人で地下鉄やバスに乗り、
自分で買い物をして楽しんでいるので、

文字で区別していると
思い込んでいたのです。
この様な困難を抱えつつも、
経験でカバーしている事は沢山あるはずで、
そこに気付きどう支援していけるのか、

『労働』以前に、

私にとっての当たり前の事で気付きにくい
『仲間に寄り添う』
難しさに改めて気付く事のできた研修となりました。

遅ればせながら、
今回気付けた事を通し、
学びを即実践へと、
より意欲につなげる事ができた研修となりました。
かく

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ライバル出現!伸ばしあって、認め合って・・・ 
とある日のこと。
リヤカー引き→カゴさん、ラッパ吹き→トモくん、計算→Hさん、同行・いしばし
というメンバーで、リヤカー販売へいざ出発!

まだまだ新人の身、いち早く作業や道順、お客さんたちのお顔とお名前を覚えたいHさんと、
先輩として色々教えたい、いいとこを見せたいカゴさん。
そんな2人が組むと、少し異様な空気が流れます。

カゴさん「お豆腐いかがですか~~」
Hさん「揚げ物、お野菜もありますよ~~」
と、互いに大声を出し合い、明らかに競っている二人。
でも、最後まで宣伝する文句は決してかぶらず、互いに補い合っているようにも見えました。

その後も、それぞれのお客さんの目の前で、接客応対にも引けをとらない両者・・・。
私の目には、仕事に負けん気を見せ互いに刺激し合っていてるそんな二人が、可笑しくも素敵な光景に映りました。

カゴさんにライバル出現!?

私なりに、
「きっとカゴさん、自分の仕事のテリトリーが侵されそうで、気が気じゃないんだろうなあ~・・・」
と推察していました。

カゴさんは陶友ではベテランさんです。
学童期や一般就労での苦く辛い経験を経て、鬼瓦所長と出会い、この陶友にやってきました。
(詳しくはタナカさんの記事をご参照ください!)
この陶友で「自分らしく働ける場所、自分の得意なおしゃべりを活かせる仕事に出会えた」と、イキイキと働く日々。
もとは大の苦手だった漢字、計算も「いつも買うてくれるお客さんのために・・・」とすすんで練習し、取り組むようになりました、

ただ最近では、還暦を過ぎ、近ごろ家族関係のストレスからか、心身の不調を訴えることが増えてきました。
それでも、
「お客さんが待っとるけん!」
と日々、心と身体を奮い起こし頑張ります。

そんな、大好きな仕事に務めつつ、様々な心身の葛藤に面しているカゴさんの目の前に、
突如現れたHさん・・・

いい意味で、互いに張り合い認め合って、伸ばし合っていける存在になって欲しいものです。

テーマ:障害者作業所 - ジャンル:日記

いしばし

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震災復興支援連帯”つながる力”の器 販売中 
 今年度3回目の窯出し。

    ① 1106034092.jpg
     ★マグカップ 約900×850 \900

 NO.2026 「眼は臆病で、手は鬼になる」・・・三陸の漁師町に伝わる言葉 & お知恵をお貸しください!http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-2092.htmlで、紹介した三陸の漁師につたわる言葉です。

 大震災に遭い、漁港の瓦礫を片付ける高齢の漁師町の人たちの映像にのって、紹介された言葉。
ある初老の漁師が言いました。

 三陸の漁師町には昔から「眼は臆病で、手は鬼になる」という言葉があるらしい。
「眼で見ているだけでは呆然となってしまうような時でも、手を動かせば、手は鬼のような力を発揮し不可能を可能にする、いつまでも後ろを向いていてもしょうがない。少しでも前を見て進まなきゃ、」と。

 自然と真摯に向き合い、その恵みをいただき、自然を守ってきた人々の大きさ、知恵とたくましさに一瞬からだが震えたものでした。

 勝手に感動しただけだが、この感動を何かにつなげたいと・・・。

仲間たちの作品にこの言葉を書き込み商品化しました。

「普段使いの中で、被災地に心を寄せ、震災障害者を応援してください」
法人の資金作りの夏の物品販売活動に乗せて、仲間のボーナスづくりと、売り上げの2割を「きょうされん震災支援募金」とすることに決めました。

     ②1106034091.jpg
      ★焼酎カップ 約750×900 \500

     ③1106034090.jpg
      ★マグカップ 蘇る(よみガエル) 約900×850 \900


 取っ手に、小さなカエルが。

     ④1106034089.jpg

 すべて裏側に「つながる力」の文字入りです。


 ところで、
ジュンクンは猫の箸置きの絵付けに集中。
「トラだけじゃなく、ブチも・・・」というと、ストレスでプンプン、
鼻水出して涙を流して。
自閉症・・・、つらいね。

      1106034093.jpg

 もう一人のトノ。
コンテナの汚れが気になってしかたない。
歯ブラシを持って来て、汚れ落としにご執心。
言われたことはしないで、気が向くとこうなのも自閉症の性。

ま、着が向くままに自由にしてもらうか。
本人はご機嫌ルンルンだ。

     1106034088.jpg

 ・・・かくて、今日も暮れ行く。

     1106034094.jpg

PS:全国ヒットを狙うほど大それていませんが、ご相談はコメント欄から、よろしくお願いします。

テーマ:障害者作業所 - ジャンル:日記

鬼瓦

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ふふ。かくさんみたいね きれい・・・の裏には 
私事ですが、
本日は私の誕生日でした。

そこで、朝から仲間は
大祝福!!!!!

おめでとーーーーーー
おめでとうございます~~~

いくつになったと?
めでたいと?

などなど・・・

今日ばかりは

「おしゃべりはいいけん、仕事してください!~~~~」

とはいえなかった

人間だもの
支援員かくなのでした(笑)

そして
今日も仲間は容赦ない笑いをくりひろげます

今日のネタはこれでした。

早良病院に仲間を連れて配達に行った際に
駐車場に私の好きな
紫色の小さなキキョウのような花があり、

「わ~きれい♪私この花すきなんですよ~。小さい頃よくみたなあ」

というと、
女性の仲間が、

「フフフ。かくさんみたいやね。きれい」

と言ってくれました。

一瞬喜ぼうかと思ったのですが、

それでは問屋がおろしてくれず、

その後、まもなく、仲間は自分が言った言葉がだんだんおかしくなってきて

「ふふ・・・・ふふふふ・・・ふふふふふふふふふ」

「ぐふふふふふ」

・・・おせじだったんですか?

めったに聞けない仲間の

「かわいい~~~~」以外のリアルなお世辞を
誕生日に聞きました。

その後は、
職員会議中に

1階から(陶友の職員の集まる場は吹き抜けの2階部分にあります)

自閉症の仲間が話す声が聞こえてきました。

ぼそぼそと一人で話す声の間に

はっぴばーすで~とぅ~ゆ~

と歌が入っていて、

もしかして私の?
私のために?????

真相は不明ですが

そう思いたい!!!

↑普段歌っているのを聞いた事がないので多分そうだと思います(笑)

陶友で迎える誕生日はなかなかいいもんですね。

明日から、また朝から
「おしゃべりはいいですからあああああ!」

と元気に支援員していきたいと思っています。

今日も陶友は楽しかったです!!!









かく

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