あけましておめでとうございます。
恥ずかしながら・・・新年一発目の記事になります。 “忙しい、忙しい”となにかれ理由をつけながらスタッフブログから逃げ腰に・・・ が、頑張ります・・・気を引き締めて(汗) さて、現在きょうされんで取り組んでいる〝第35次国会請願署名・募金”行動。 たくさんの方々のご協力をいただいております!!!! 私たち障害関係者、それから障害当事者だけの力ではどんなに頑張っても限界があります。 私たちが大きな力となり国と戦っていくためには、皆さんの力を借りることが本当に重要なことです。 陶友も ☆署名 6000筆 ☆募金 30万円 を目標に取り組んでいます。 今回の署名は、3月の通常国会に合わせ2月末に第1集約をし、国会議員の方々に2500筆ずつ送られることになっています。(そのため、いつもより早めに集めることが重要で皆焦りながら署名集めを進めています。) ☆下記は陶友の2月14日現在の達成数です。 署名は2137筆 募金は10万9264円 集まっています。 ありがとうございます。 まだ目標の半分もいっていませんが、これからもがんばりますのでご協力どうぞよろしくお願いします。 昨年、障害者制度改革推進会議にて取り交わされた「骨格提言」。 基本合意・障害者権利条約という2つの指針をもとに、障害者が「人として〝当たり前の”権利を保障される」新法のもとになるものです。安心してはいけませんが、「骨格提言」は障害を持つ仲間たちの希望の光でした。 しかし今年に入り障害者をめぐる制度はどんどん悪い方向に進んでいます。 (所長の記事を読みながら、難しい言葉で私は理解するのにいっぱいいっぱいですが・・・) 印象に残ったことを・・・ ●まず、せっかく作った骨格提言の項目です。厚労省が出した案では「あれ・・・?」 大幅に「骨格提言」の内容がカットされているのです。何のために今まで会議を重ねてきたのか? 何のために障害者も会議に参加してきたのか? ●そして、一番の問題である「応益負担」の問題も、区分判定もそのまま。 「障害が重いほど、他人に迷惑をかけるのだからサービス料の1割を支払いなさい。」 この仕組みにどれだけの障害者や家族が苦しめられたでしょうか。「生活できない」と将来の希望も失った人た ちがいます。「利用料が払えないから・・・」作業所へ通えなくなった仲間もいます。(そもそも働いているの に〝お金を払いなさい”とはおかしな話ではないでしょうか・・・?) 障害者自立支援法違憲訴訟でも「応益負担」は大きな焦点になったはずです。 それなのに「応益負担制度は見送り・・・」 ●谷間の障害者(難病者等)をいくつか対象に入れた。 谷間の障害者が対象になったのはいいことだと思うが、それでごまかせると思っているのか? すべての障害がある人々は現段階で不安な状況の中で生きています。私たちは障害者全体の生活の底上げを目指 しています。「1部の方々を対象にしたからいいではないか」というのは通用しません。 ●そもそも、国が〝公的な文書”約束事を破るというのは・・・国は絶対的なものではないのでしょうか・・・ 国が公的な約束を破るようになっては、私たちは何を信じればいいのですか? 私たちの命を守る権利、生活を守る権利はいったい誰が守ってくれるのですか? (勉強不足・・・もっと勉強しなくては・・・) とにかく「骨格提言」が骨抜きの骨抜き!!!にされてしまったのです。 私たちの知らないところで。 私は、「これを何人の仲間が理解し、自分の身に危険が迫っているとわかるのだろう・・・」と思うのです。 私が読んでも難しい内容です。陶友に通っている、知的障害がある仲間たちのほとんどは、この内容が理解できないでしょう。 将来に対して不安を感じれる仲間、その事を口に出して言える仲間はまだよいのです。 不安なことさえもわからない仲間は・・・自分で自分の身を守ることができません。 職員やいろんな人の手助けがなければ生きていくことや自分のいるべきところを確保することができません。 しかしその手助け1つ1つに利用料が課せられたら、その手助けさえ受けられることができません。 そうなったら、生きていくことができません。 そんな現状を変えていかなければいけないんです。 そのためには仲間たちの分も私たちがしっかり勉強しなくては・・・そして仲間たちの未来を切り開くためにたくさんの味方を増やさなくては・・・と思います。 署名はその活動の1つであり、仲間たちの願いが目に見える形になったものです。 最後まで踏ん張って、広めていきたいと思います。 皆さん、ぜひご協力お願いいたします。 テーマ:障害者の人権・福祉施策 - ジャンル:福祉・ボランティア |
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「たなかさーん。ふみさん、身体の調子が悪いみたいよ。」 突然ホンチャンが言いました。 (たなか)『ほんとですか?』 (ホンチャン)「うん、今言いよったよ。」 さっきまで何食わぬ顔で作業していたのに・・・ 担当職員なのに気付けなかった・・・という思いを胸にトイレから出てきた、ふみさんを呼び止めます。 (たなか)『ふみさんちょっといい?具合が悪いんですか?』 (ふみさん)「・・・うん、ちょっとね。でも大丈夫。」 ニコッと困ったように笑います。 (たなか)『具合が悪かったら、ちゃんと言ってくださいね。』 (ふみさん)「・・・うん。具合が悪いって言ったら帰らないといけないと思って。そんなこと言っちゃいけんとかな・・・と思って」 これは、ふみさんのいつものセリフです。 いつも、どこでも、具合が悪くても我慢してやり過ごし、具合が悪いことは言わないのです。 「迷惑がかかるから」といいます。 そのたび「職員や家族には、具合が悪かったりしたらちゃんと言ってください。誰も迷惑なんて思わないし、言ってくれたほうがいいんですよ。我慢してもっと悪くなったら大変だから。」と話します。 ふみさんはそのたびにニコッと困ったように笑います。 でも、毎回ふみさんは我慢するのです。 陶友で一番大事なこと。 仕事も大事、社会人として生きることも大事。 でも1番大事なことは、「誰かに“助けて”といえること」 人は1人では生きていけません。 互いに支えあって生きていきます。 仲間たちにとっても、それは同じです。 1人でできないことも、誰かと一緒だったらできるようになるかもしれない。 おなかが痛いときはさすってくれたり、見守ってくれる人がいると心強いと思います。 ふみさんは今まで、障害があるがゆえに我慢したことや、言いたいことを言えなかったかもしれません。 苦しくてもグッと堪えたこともあるかもしれません。 でも、つらいときに「助けて。」と誰かに言えたら、少し楽になって、より生きやすくなるかもしれません。 言いたいことや、思いを伝えることは、生きる上で大きな力になると思うのです。 皆がそうやって生きられれば、世の中もっと支えあって生きていけるのにな・・・とも思います。 「たなかさん、おなかが痛いの。少し休んでもいいかしら?」 といつか(「帰らされる」とか思わずに)言えるようになったらうれしいな・・・と思う私です。 (「“陶友”が具合が悪くてもいたい場所」という見方であれば、そこまでいうくらい大事な場所ができたのだな・・・とそれはそれで嬉しいのですが笑) |
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8月20日~21日
きょうされん(旧:共同作業所全国連絡会)の福岡支部の学習交流会が柳川で開催され、陶友からも若手職員の4人が参加してきました。 【分科会】 私は、“仲間にとっての労働”をアートの面から考える分科会に参加しました。 この分科会では、「仲間の労働を考える前に、まず、私たちにとっての労働を考えよう」というテーマから1日目がスタートし、2日目に「仲間にとっての労働」というテーマで学習会が進められました。 「仲間の労働・・・・」と普段、障害者の福祉現場なら少なからず耳にすると思います。 実際、私もよく使います。 しかし、「自分にとって労働ってどんなものですか?」と聞かれると「ん~・・・」と少し考えてしまいます。 今回、まずは私たちの仕事において、自分の持つイメージを箇条書きでどんどん出してみました。 ・生活のため ・生きがい ・ストレス、疲労 ・通勤 ・時間・・・etc 分科会参加者からも、仕事に対するイメージがどんどん出てきました。 たくさん項目が出たところで、それぞれがそれを自分なりに「大切にしたいランキング」にしてみました。 上位には“やりがい”や“人とのつながり”が来て 下位には“疲労やストレス”が来る という人が多かったように思います。 2日目には、アート分野に取り組んでいる作業所の仲間のケースをもとに仲間にとっての仕事のイメージを1日目同様出し合い、それを私たちの仕事ランキングと見比べてみました。 仲間と私たちの労働は共通点がたくさんあり、仕事の内容や体制は違えど、労働に向かう人の心構えが感じられました。 ストレスや疲労はもちろんあるし、働くのは生活のためでもあります。 時間に追われることもあるし、仕事はやりがいでもあります。 傷害の有無にかかわらず、労働への思いや位置づけは皆似たようなものを抱いているのだな・・・と感じました。 しかし、仲間たちには労働する上において、私たちより確実に足りないものがあります。 それは“社会とのつながり”“人とのつながり”です。 仲間たちの生きる社会は、私たちに比べとても狭く、人間関係を構築することが困難な仲間にとっては本当に困った社会なのです。その中で、仕事につき労働するということは仲間たちにとってはとても大変なことなのです。 私たちの支援は、仲間たちが働き、作り出したものを社会にだし(社会化し)、知ってもらうことで彼らの世界をより広くしていくところにあるのだな・・・と感じました。 そして、より多くの人に仲間の商品を知ってもらい買ってもらい評価されることで、仲間たちの仕事への意識作りややる気も出来てくるのだな・・・と再確認です。 今回の学習会は、ワークショップ形式で、いつもの学習会(本や仲間のケースともとに講師の方が進めていく形式)とは少し違うものになりましたが、自分の労働って?なんだろう。自分の生き方ってなんだろう?と自分を思い返す良い機会になりました。また、さまざまな現場で働く方々の仕事に対する意識や思いを聞ける機会にもなりました(普段別の作業所の方の仕事に対しての思いなんてなかなか聞ける機会ないですもんね!) 私たちはよく、仲間のディーセントワーク(人間らしい生活を継続的に営める人間らしい労働条件。やりがいがあり、労働条件が人間としての尊厳や健康状態を損なうものでないこと)と言います。 では、私たち福祉現場の職員の労働はディーセントワークと呼べるのでしょうか・・・ やりがいはありますが、低い収入、人手不足、みんな忙しく働いています。 これは、国の福祉に対する低い評価が関係していますが、私たちがディーセントワークできていないのに、仲間のディーセントワークを考えられるでしょうか? 仲間たちの労働を考えながら、 私たち職員も、自分の労働をもう一度振り返り、ともにより良い仕事のあり方を作っていかなければいけないな・・・と感じた分科会になりました。 交流会ではいろいろな作業所の方々と意見交換が出来てとても有意義な楽しい時間でした!! 今回、参加された皆さんお疲れ様でした。 |
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7月23日に法人研修~医療・福祉政策のゆくえを読む~の第1回の勉強会が行われました。
まず、2名の職員のレポート発表が行われ、法人の常任理事の方からの抗議がありました。 “レポート”と言っても、ひかり法人のレポートは少し変わっていて、「自らの生活にスポットを当てたレポートを!」というものでした。 レポーターになったあかりの職員さん、第1ひかりの職員さんの話から主に感じたのは“不安を抱えながらの生活”です。 (レポート) 「今の仕事に就く前は、毎日どう生活するか考える日々で、家賃の支払いが明日に迫っている。ということもありました。」と話すのは第1ひかりの職員さんです。「年越し派遣村も他人事ではない。どんなにきつい仕事でも辞められない。仕事があるだけまし」と、以前の生活を語りました。 あかりの職員さんは「夫が体を壊し仕事を辞めたが失業保険もすぐには出ず、私も産休を立っていたので、貯金を崩しながらの生活でした。」「今の仕事もきついみたいだけれど、まえよりはまだいいかも・・・」と苦しかった当時のことを語りました。 レポートを聞いて感じたことは、現在どんなに工賃や労働条件が悪い仕事でも“働ける場があるだけでも幸せ”と言われるような時代なのだということです。余裕のある国民はほんの一握りで、ほとんどの国民は“これからの将来どう生活するか”という漠然とした不安を抱えています。特に低所得者は“明日どう生きるか”です。 2つのレポートからも“儲けとして役に立たないものは社会から必要ない”“役に立たないならせめて国に迷惑はかけるな”“生活に余裕がほしいならもっと働けばいいじゃない”と言われているように感じました。 そして、問題なのは、多くの国民が「自分の生活がきついのは自分のせいだ」と思い、社会の問題としてとらえていないことだと思いました。国は“苦しいなら頑張って仕事につき働けばいいじゃない”というが、そもそも働く場がないのです。働く場がないことは個人の責任ではありません。儲けを出そう、人件費を削ろう、と国がやってきた中で生まれた問題です。しかし、“自己責任”と掲げたこの国では、“きついのは自分のせいだ”と国民も思わざるをえない状況にあるのです。 私は、福祉現場で働く職員は少なからず、上のような問題は「社会の問題」ととらえていると思っています。 福祉現場で働く職員の生活は厳しく・体力的にも大変です。しかも国からは儲けのない仕事ととらえられ、補助も少なく、職員もいっぱいいっぱいの生活をしている状態です。でも、皆自分の仕事の必要性を感じ働いているのです。 志が高い職員と言われれば聞こえはいいですが、私は、“職員も人間であり、自分たちの生活もきちんと保障されなければやりがいもなくなる”と思うのです。又、まず自分たちの生活がままならない状態で、仲間の生活支援を考えるというのもおかしいと思います。私たちは“仲間の生きる道を勝ち取る”と同時に“自分たちの生きる道”も勝ち取らなければなりません。 しかし、戦う相手は“国”です。 「知りたければ自分で調べなさい。」という社会の中で、戦うすべも知らない国民がたくさんいると思います。知らないということは絶対的に不利でそれこそ国の言いなり・思うがままです。(国としてはよけいな情報を知っている国民は少ないほうがいいという考えなのでしょう) そして、私もそのうちの1人です。社会の仕組みを知ることが戦うすべならば、私は自分を守るすべをまったく持っていません。 私は、この研修会は“生きるための武器を身に着ける勉強”“そのために必要な勉強の仕方”を学ぶ場所として捉えたいと思いました。 そして、 皆が人間らしく生活していける社会を目指すこと。 自分の生活を守るための勉強をすること。それは仲間の生活を守るものにつながること。 というのを考えながら、少しでも学びを進めていこうと思います。 |
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7月2日 法人研修
「生活保護について」第1ひかりの事務員さんを講師に、生活保護のシステムや現状についての勉強会が行われました。 ひかりグループでも生活保護を受給して1人暮らし(もしくはグループホーム暮らし)をしている仲間も数人いますが、生活保護のことを私はきちんと理解できておらず、 “「人間として最低限の生活を保障する」と言いながら、実状は最低限度の生活を保障するには程遠い支給額・援助であったり、受給しようと申請に行っても窓口でしっかりと話を聞いてもらえないまま帰らされたり(受給者をできるだけ出さないようにしているらしい)・・・” というぐらいの知識しかありませんでした。 勉強会で、生活保護の支給額計算の方法や仕組みを教わる中で ・生活保護はあくまでも自立のための援助(ゆくゆくは生活保護を卒業し、自分で働いていけるようにするまでの援助) ・不正受給者が増えてしまったがために、申請段階で厳しく審査せねばならなかったり・・・ と、上に書いたような役所側の“ひどい”対応の理由もわかりました。 しかし・・・役所側の言い分はわかっても、どうしても納得できないこともたくさん・・・ ・貯蓄は使い切らなければならない・・・とか ・窓口でしっかり話を聞いてくれないことはもちろん、どこかの役所では職員が「今年は受給者を2人しか出しません」と目標を立て、いかに受給者を少人数で抑えられたかで、昇進が決まる・・・とか。 ・病気とかで働けない人にはかなり酷な話・・・とか まったく!人の生活をなんだと思っているのだ!と言いたくなります。 と、今ブログの記事を書いていますが、本当は「勉強会の報告、難しかったからなんて書こう・・・」と悩んで今までなかなか書けなかったのです(「もう2週間経つぞ!!」と鬼瓦所長に怒られてしまいそう・・・) ではなぜ、今になって黙々とパソコンに向かっているのでしょうか。 それは、今日のお昼にこんなことがあったのです。 7月13日(水) ~販売会にて~ 本日の販売会はたなかと、フミさん・タッチンの3人で参加しました。 販売会中、ふとフミさんが口を開きました。 (フミ)「生活保護もらったら、年金はもらえんと?」 私は先日の勉強会の受け売りで「年金はもらえるけれど、生活保護の金額から年金額が引かれた分が支給されるんですよ。」と教えました。 (フミ)「そんなら少なくなるねー。生活できんとやない。」 すると、それまで黙っていたタッチンが (タッチン)「お金(貯金)があったらダメっちゃん。・・・年金もねー、お金ためとったら減らされるとよ」 タッチンは昔、ご両親が将来のタッチンのために貯めてくれた貯金を指摘され、年金額を減らされそうになったことがあるのです。 (タッチン)「みんな元々お金ないけど、そこから貯めとうんよ。ツンクンとこもトノのとこもよ。みんなないところから貯めるっちゃん。なのにダメって言われる・・・お父さんとかお母さんがおらんくなったら困るっちゃん。」 不安・・・?と聞くと、 「・・・ん・・・不安。でもね、不安もわからん仲間もおるとよ・・・」 私はこの会話で、仲間たちの年金、国からの援助、生活保護の現状の縮図を感じました。 ・生活保護は自立するための一時的な援助。でも、頑張って働こうと思っても健常者と同じようには働けない彼らは、どうすればいいのですか。 ・自分の将来のために貯金をたくさん蓄えていくこともできない。その日暮らしの生活保護でいいのでしょうか。 ・何とかやりくりして、我が子のために貯金をしている家庭もたくさんあるんです。それなのに「貯金できるくらい余裕がある。」という解釈で年金額を減らしたり、「生活保護受けるなら貯金を使い切りなさい」と言ったり・・・ 怒りが沸々と湧いてきますが、それをきちんと理論立てて話すにはまだまだ未熟です。それがなんとも歯がゆいですが・・・ 生活保護にしても、自立支援法にしても、年金(高齢者の年金を含め)にしても、社会の迷惑にならないことが大前提!!支援を必要としている“その人”を見ない社会の在り方に憤りを感じ、勢いでパソコンに向き合っています。 「もう少し冷静に物事の本質をつかまな・・・」と所長の言葉が聞こえてきそうですが・・・(笑) もっと勉強しなくちゃ戦えないな!!と感じた勉強会の2週間後の私の気持ちです。 |
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ある日のことです。
私はふとトノの靴を見ました。 「はて?」 片方の靴のかかとが、なぜか洗濯バサミではさんでありました。 不思議に思っていると、間もなくして 『アルファ!シューリ(修理)』 とトノが靴を持って私のもとへやってきました。 “アルファ”というのはアロンアルファのことで修理をしてほしいときには、この言葉を使います。 (※重度の自閉症があるトノは自分の想いをきちんとした言葉にすることができません。自分の知っている単語をつなげて想いを伝えます。) 見てみると靴の中の布が破けて穴ができていました。最初はアロンアルファと洗濯バサミを使い、自分で直そうと思ったけど上手く直せなかったようです。 『たなか!アルファ!』 “靴が壊れてしまった!大変だ!僕は気になってしょうがないんだ!たなかさん早く直してよ!” とでもいうように、トノは繰り返します。 私は針と糸で布を縫い合わせ、直した靴を渡しました。 すると、 『小さい!!』 と、まだ何か訴えてきます。 もう一度靴の中を見てみました。すると、修理したところのもっと奥に、小さな穴が・・・ 「ひぇ~!これ直せますかね~?」 『小さい!!たなか!!』 トノは繰り返します。 「わかりました・・・でもできるかはわかりませんよ?へたくそだし・・・」といいながら、なんとか小さな穴も縫い合わせ、もう一度トノに靴を手渡しました。 『アリガト!!』 トノからの初めてのお礼の言葉でした。 ・・・その瞬間、驚きとともに、なんとも嬉しくなりました。 会話をすることが難しいトノ。話かけても答えが返ってくることも少ないのです。 だから、“ありがとう” その一言が私にはとても大きなことに感じたのです。 たくさんの愛情や優しさを受けて育ったトノ。 障害が重くて、普段会話することがままならない彼の中にも、その記憶はちゃんと蓄積されているのです。 (★一般に知られる自閉症って、人との関わりを苦手としたり、自分の世界に閉じこもったり、こだわりが強かったり・・・というイメージなのですが、一概にそういえないな。と陶友に勤めて感じる私です。人の成長には家族や、周りの環境といった因子が深く関わっています。それは、その人が育っていく上で(人との関わりやものの考え方において)とても大事なものです。) トノは、 自分に優しくしてくれた人の名前を覚えています。 手を怪我した人の手をさすりながら「痛いの痛いの飛んでけー」と言ったことがありました。(きっと昔、誰かにしてもらったのを覚えているのでしょう。) 涙を流した人がいれば涙を拭いてくれます。(大人の人に限るそうですが) それらは彼が優しさに包まれた環境の中で覚えていったことで、それは時には自閉症という障害の壁を越え、人との関わりを自らもとうとすることに繋がっているのかもしれません。 “ありがとう” 「いつも皆さんにいいたいんだと思います」とトノのお父さんは言います。 今回の出来事で、トノの今まで育ってきた歴史・その中で得た人との出会いや優しさを想像しながら、自分の人との関わり方や仕事へのやりがい、人の優しさを再確認したたなかなのでした。 |
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通信通信 No.127に書いた記事を、ここも。
フミさんが元気に輝いています・・。 ・働く仲間Ⅲ フミさんの巻き 「みんなのために働きたい」「みんなでお給料を上げたい」 フミさんは、陶芸班で唯一の女性。去年度から彼女の新たな仕事として種子島産の安納芋を使った“焼き芋”をはじめ、今年度は本格的に始動しました!! フミさんもたくさんの方に出会い、応援され、やる気満々です。 先日も、1つの出会いがありました。 近くの公園まで焼き芋を売り歩きに行った時のことです。1人のおばあさんが声をかけてきました。しかし、耳が聞こえないため、なかなか話がかみ合いません。他の仲間がフミさんのことを説明すると、共感してくださりお芋を買ってくれました。 次の日、そのおばあさんから焼き芋の注文の電話があり、お家まで配達に行きました。 フミさんを見て、おばあさんはニコニコと迎え入れてくださいます。 「私もペースメーカーを付けた障害者。あなたに出会ったとき、“またこの人から焼き芋を買いたいと思ったの。昔、女性は学校に行きたくても行けなかった。あなたの話を聞いて昔のことを思い出したわ。 頑張って。 生きていれば、きっといいことがあるから。」 80代のおばあさん。自分も身体が思うように動かないけれど、フミさんの働く姿を見て元気付けられたと話してくれました。その言葉に、フミさんも元気付けられ、とても暖かい気持ちになりました。 1年半前、「お給料は少しでいい、心休まるところが欲しい。」と、通いだしたフミさん。初めて会ったときは、自信のなさそうな顔が印象的でした。しかし今、「みんなのために働きたい。みんなでお給料を上げたい。」と話せるようになりました。働く中で、たくさんの人と出会い、その中で認められ、応援があったからこそ、今の小西さんのキラキラと働く姿があるのだなと感じます。 そして、その姿はまた誰かを元気にしていくのですね。 「最近、綺麗になったね。」というと、「もう!!」と照れ笑いするフミさん。でも、寒い中、焼き芋の窯の熱さで頬を赤く染めながら張り切っている小西さんはとっても輝いています。 (たなか) |
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昨日4月26日は新法作りに向けた国会請願署名の街頭署名行動が行われました。
今回は福岡ひかり福祉会の5つの作業所が集まっての“ひかりグループ合同街頭署名行動”です。 陶友も職員3名、仲間11名で参加してきました。 以前も企画されていたのですが、震災の影響もあり自粛?のため延期になっていました。 (他の障害者団体でも署名を自粛してたりするようで、今年は例年に比べ署名の集まりが悪いようです。) 私も当初「自粛したほうがいいのでは・・・?」と思っていて、鬼瓦所長や他の職員が「こんなときだからこそ署名で呼びかけなくちゃ」という意見に?を抱いていました。 しかし、だんだんと被災地の状況がわかってくると、国会請願署名と今被災地にいる仲間たちがおかれている状況を照らし合わせてみると、全く無関係ではなく、むしろ関係大有り!! 地震があってから、これまでスタッフブログでも所長の大脇道場でもかかれていましたが、今ある法律が“障害者の命を危険にさらしている”と言う事実が目に見える形となって被災障害者たちに降りかかっています。 皆さん大変な状況で「障害者だけ特別扱いはしないで」という意見の方も必ずいると思いおます。 しかし、もともと命を守ることにおいて健常者と障害者(お年寄りや子どもたちもですが)は同じラインに立っていません。 そこに災害が来た日には、真っ先にその犠牲になるのは彼ら障害者なのです。 日本の福祉は他の先進国に比べて恥ずかしいくらいレベルの低いものです。 今ある障害者の法律がもっと良いものだったら、命を落とす事がなかった仲間もたくさんいるでしょう。彼らは日本の障害者を取り巻く法律の犠牲者になってしまったのです。 と、被災障害者が法律の犠牲者と言いましたが、日常生活でも犠牲になっている障害者はたくさんいるんです。(災害みたいな大きな出来事ではないので知られていませんが) 災害が起こったときのように急激に命が危険にさらされることはないかもしれませんが、 応益負担(12月に国会で通った改正法案によって“福祉サービスの利用料は1割負担”ということが始めて文章として表されてしまいました。)などにより、障害者の生きる道は少しずつやせ細っています。同じ人間なのに、片方の未来は閉ざされているなんておかしな話です。みんな平等に生まれ、平等に生きる権利があります。 同じことを繰り返さないため、障害を持っていても命を守る権利を保障される社会のため、私たちは戦い続けなければいけません。 普段の日常→突然の災害 将来どんな状況になっても、みんなが平等に命を守り、同じ所に入れるよう、 “今”を変えて生きましょう。 ところで、街頭署名の陶友の結果は・・・ 署名数 6筆 募金額 6361円 でした☆ 署名・募金してくださった皆様、本当にありがとうございました。 参加した作業所の皆さん暑い中お疲れ様でした。 仲間も「お願いしま~す!!」と大きな声で呼びかけがんばっていました。 しかし昨日は気温が高かったので、少しばててしまった仲間もいましたが・・・ 署名集約は5月10日!! あと少しですが、陶友一同力あわせてがんばるぞー!! |
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今日から新年度が始まりましたね。
出会いの季節、新しい生活のスタートになったかたもいるのではないでしょうか。 そんな中2011年度の陶芸班は? おなじみの仲間、ホンチャン・フミさん・ジュンクン・トノ・ツンクン・アニキ・マサキクン に 鬼瓦所長と2年目職員たなかです。 昨年と人も人数も変わらずのスタートです。 心機一転!!!とはなんとなくいいずらい状態ではありますがすが(笑) せっかく新年度になったのですから、私の陶芸班テーマをここで決めようと思います。 テーマは『仲間とともに攻めの年☆』です。 昨年度は一昨年より少し売上も上がりました。 仲間もバザーなどで商品が売れたり、月の売上が上がることで『またがんばらなくちゃ』と前向きに作業に入りました。 『みんなのために働きたい』(フミさん) 『コレ売れたらボーナス上がるね』(マサキクン) 『売れる商品を考えなくちゃね』(アニキ) 表現方法はそれぞれ。でもそれぞれみんな前を向いています。 私はその言葉を聞くと少し嬉しくなり、『もっとお給料あげたいな』とおもうのです。 昨年度は右も左もわからない新人の私。 例年までの道筋を辿っただけでした。 しかし今年度は少しだけなれたことで少しだけ強気です。 仲間と一緒に販売場所を増やしていきたい!! 売上をともにあげたい!! 仲間たちがもっと仕事にやりがいを持ち、誇りを持てるように… 前を向いて一緒に突き進む年にしたいと思います。 まだまだ不慣れではありますが、陶芸班がより労働集団として成長できますように… 皆さん応援よろしくお願いします。 |
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3月19日(土)西新
"東北・関東大震災で被災した仲間・作業の支援金" を集めるために陶友のみんなで募金行動を行いました。(職員2名・仲間16名・ボランティア2名) 陶友では募金行動の数日前に、仲間達で今回のなぜ募金行動をするのかを確認しました。 仲間にとっても衝撃的な大きな出来事だったため、みんな口をそろえて『地震のやつやろ?』『テレビでね、やっとったよ』と答えました。 地震や津波で作業所に通えない仲間もいるとはなすと、寂しそうな顔ををしている仲間もいたし、『かわいそうやね。大変やね』という仲間もいう仲間もいて募金への意識が高まりました。 かくして『みんなで地震にあって困っている仲間達を助けよう!』と始まった今日の募金。 みんなそれぞれに思い思いの言葉で募金を訴えます。 街行く人も何名も足を止めて下さり、募金や応援の言葉をかけてくださいました。 その中で1人のおばあさんの言葉です。 『西方沖地震で被災した私たちも大変だった時助けてもらった。 今度は私たちが何かしたいけど・・・ごめんなさい。 今日は小銭しかなくて・・・。 (募金活動をしてくれて)ありがとう 頑張って下さいね。』 この女性は弱視の方で(黄色いサングラスをかけていた)つえをつきながらこう話しかけてこられました。 西方沖地震では彼女も目に障害がある事で一層不安な日々を過ごしたでしょう。 ともに生きる仲間。 住んでいるところもそれぞれ。 育ってきた環境も文化も違います。 障害をもつ人もいるし、そうでない人もいます。 それでも誰かが困っているとき、違う誰かが助けてくれる。 人間って温かいな。と感じました。 本日街の皆さんに頂いた募金は総額37,302円でした。 募金はきょうされん(旧称:共同作業所全国連絡会)を通して被災地の仲間に送られ、支援のために使われます。 〉〉きょうされん自然災害支援金募金 まだまだ支援が必要な方々のためにこれからもみんなで手を繋ぎましょう!!! 本日募金をしてくださった皆様、お手伝いをしてくださったボランティアの方々に心より感謝申し上げます。 |
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まずはじめに、今回の東北・関東大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
3月11日の東北・関東大震災を受け きょうされん(旧称:共同作業所全国連絡会)で被災障害者・被災施設支援金募金がはじまり このたび工房陶友でも「東日本の仲間たちを助けるために募金活動しよう!!」と準備を進めています。 3月19日(土)12:30~14:00 場所:西新プラリバ前にて街頭募金行動を行います。 (※日にちは変更になることがあります。変更の場合はお知らせします。) ニュースでは報道されていませんが被災者の中には障害者も沢山いて、困難をたくさん抱えています。 ●情報を得たくてもテレビの放送では手話通訳もなく、字幕もないため今何が起こっているのか全く分からない聴覚障害者の方々。 ●避難所での情報提供が張り紙形式のところ・・・視覚障害者の方には、もちろん見ることも読むこともできません。 ●人口肛門の方は健常者のトイレでは不自由です。 ●知的障害を持つ方には難しい言葉の情報はわかりません(私達でさえ、わからないのに) ●疾病やてんかん、病気を持っている人は薬がないと命が危険にさらされる方もいます。しかし、今の状況は薬がなく命との戦いです。 「そんなの被災者みんな大変だから、障害者だけ特別にはできないよ。」 という意見もあると思います。実際、そこまで考える余裕も資源も足りていないのがないのが実態です。 どの命も無駄にはできません。 私たちはそのことを胸に置き、被災者全体の支援や応援もしていきたいと思います。 しかし、今回あえて障害者に的を絞ったのは、もともと生きるために困難を抱えた障害者たちが災害を受け、困難がより大きくなっている現状があるからです。 私は工房陶友での避難訓練時に災害時に障害者のおかれる状況を垣間見ました。 2月15日(火) 工房陶友にて避難訓練が行われました。 もちろん仲間達には「避難訓練をする。」ということは伝えていません。 「火事です!!避難してくださいい!!」 仲間たちは一斉に職員のもとに集まろうとしました。 しかし、聴覚障害を持つフミさんは、皆が一斉に立ち上がった時に初めて「何かが起こった」ことを知ります。 びっくりしながらも周りを見、職員の「か・じ」という口の動きを見てやっと状況を理解しました。 本当の火事だったら1秒の遅れが命取りになりかねません。 障害があるがゆえに、情報が遅れてしまうということを再認識させられる1面でした。 今回の震災でも、同じように情報がわからないまま取り残された仲間がたくさんいたはずです。 子どもや高齢者と同じく障害者は災害弱者です。 1番に命の危険にされされます。 みんなが同じように大変な今、助け合わなければいけません。 せめてみんなが平等に情報を得られる環境。 みんなが同じ健康状態でいられる環境。ができることを私たちは願っています。 これは生きる人みんなに与えられた権利で、障害者にはその権利が保障されるために支援が必要です。 そして、今回の地震で被害にあった障害者施設の復旧・復興もめざします。 仲間たちの働く場・生きる場・安心できる場もたくさんの被害に遭い、施設に通えないことでストレスや混乱を招いてしまった仲間もたくさんいます。 私たちの応援が少しでも、仲間たちの命を守ることや、仲間の安心する居場所の復旧・復興の力になればと おもっています。 皆さんも是非ご協力よろしくお願いします。 (地震については私もいろいろな想いがゴチャゴチャしているまま、この記事を書いてしまいました。不適切な言葉もあるかも知れません。ご了承ください。) |
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昨年11月
山口県の下関で「ネパール展と手作りバザール」が開催されました。 これは“あいネパールの会”が主催しており、代表のFさんが毎年声をかけてくださって、陶友も参加させていただいています。 しかし、唐人町から下関・・・少し遠いこともあり、なかなか行く機会がありませんでした。 あいネパールの会と関わって今年で十六年ほどになります。なんでも、始まりはジュンクンの地蔵さんだったそうで。 「手術をして、たまたまテレビでこのお地蔵さんを見つけて電話しました。それ以来一年経つたびに一体ずつ増えていったんですよ。」 Fさんは言います。 そこから交流し続けて今年、「一回見に来てください。」とFさんから声をかけていただき、担当も私に変わるということもありご挨拶もかねて納品に伺いました。 Fさんは暖かく迎え入れてくださり、仲間の言葉ひとつひとつに耳を傾けてくださいます。 フミさんの半生や、どうして陶友に来たのかという話を聞くと共感してくださり、「裁縫が得意なんだったら、そば殻をあげるから枕を作ってみたら?」と提案してくださり、袋いっぱいのそば殻を分けてくださいました。 フミさんは「出会えてよかった。枕頑張って作らなくっちゃね。」とやる気満々です。 あいネパールの会との交流を通し「“人と人との関わりは、持ちつ持たれつ”お互いがいろいろな形で助け合っているのだな」と感じました。 ジュンクンのお地蔵さんに励まされたFさん。 それ以来ずっと応援してくださっています。これからも、たくさんの出会い・たくさんの繋がりを大事にしていきたいと思います。 最後になりましたが、今年もよろしくお願いします!! ブログもサボりぎみの私ですが・・・今年も頑張りたいと思います!! |
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11月18日、衆議院本会議は自立支援法一部「改正」法案を審議なく可決しました。
皆さんも思われていると思いますが 『またか・・・・』という気持ちと 『そこまでして政治を自分たちのいいように動かしていきたいのか(前回に引き続き今回の改正案も、民主党と自民党の政争の具に使われました)』という怒りでいっぱいです。 この改正案が参議院でも可決されてしまうと、必然的に自立支援方の延命に繋がってしまいす。 東京でも今日から3日間、緊急行動が行われています。 福岡は遠いので東京まではいけないけれども・・・私たちに出来る精一杯を天神でぶつけましょう!!という事で、本日の福岡市中央区天神で行われました緊急街頭宣伝に、陶友も仲間10名・職員2名・実習生1名で参加しました。(カゴサンは参加したくてうずうずしていましたが、リヤカー販売のため参加できずイライラしていました!!) 今回は本当に緊急ということもあり前回より人数は少なかったですが、総勢60人程が参加し!! 怒りの思いを訴えました。 働くのにどうしてお金を払うの? 健常者がトイレをしたり食事をする時は誰にもお金を払わなくていいのに、どうして体が思うように動かない仲 間が同じ事をしようとするときにお金を払わなければいけないの? 収入より支出(施設やサービスの利用料)が多いのはどうして?こんなんじゃ生活できないよ!! どうして国は簡単に約束を破るの・・・・・? 私たちのこれからの生活がどうなるか、国は考えてくれているの? 沢山の疑問・沢山の怒り・沢山の悲しみ・沢山の不安 どうしたら、国に届くのでしょう。 しかし今回は、いつもの街頭宣伝とは少し違う面もありました。 それは(事務のくがさんに言われるまで気付きませんでしたが)街の人たちが少なからず反応を見せてくれたということです。 私にも「こんな法律は本当にいかんよね!!差別ばい!!」と声をかけてくださった方もいました。 それからくがさんや他の関係者の所にも、関心をもち話しかけてくる街の方もいらっしゃいました。 じーっと街頭宣伝を眺める方も・・・・ そういえば、前はもっと見てみぬふりだったような・・・と感じました。 少しずつですが、社会にも障害者福祉の1面を見てもらえはじめているのかな。と感じた一瞬でした。 今回の街頭宣伝は1時間で終了。 その短い時間の中でどれだけの人に訴えられたでしょうか・・・ まだまだ社会の中に知れ渡るには時間がかかりますが、これからも訴え続けなければいけないな!!と再確認です。 そして 障害者自立支援法改正案なんてぜっっったい!!!認めません!!!! 東京で緊急行動をしている皆さんにエールを!!!! |
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10月23日・24日と開催されたきょうされん全国大会in福岡が終了しました。
全国から2000名以上の参加者がありました。 大会前まで人数が足りないと言われていたボランティアも大会当日は1200名ほどに(目標は1000名でした)!!! これだけ沢山の参加者が楽しみにして、これだけ沢山の方々に支えられこの大会があるんだな・・・ と感じながら、当日は分科会担当としてドタバタしていました・・・(笑) 私は分科会スタッフだったので分科会の中身は聞けませんでしたが、陶友の仲間達から3人が代表で参加しましたので感想を聞きました。 【我が作業所自慢 分科会】 ホンチャン・・・いろんな自治会があった。クラブが月2回あるのに、自治会日は集めないで作業所がクラブのお金を出しているところもありました。 いろんな自治会が集まって、自治会連合を作っているところもありました。 ボーナスの前に話し合ってボーナスの金額を決めている所もありました。 二日目はグループに分かれて東京の人と、山口の人と名刺を交換しました。 陶友の仲間も名刺を作れば良いと思いました。 発表はしようと思ったけど出来なかった。作業所によっていろんな自治会があるな。と思いました。 ユッコチャン・・・初めて参加してよかった。 『なんでみんなは働いているのか?』 『働くことに対してどのような願いを持っているか?』とかを話しました。 名刺交換をしました。 初めて分科会に参加して難しかったです。 作文がよかったです。 とても楽しかったです。 ちょっと疲れました。 【私たちはこんな活動をしています 分科会】 カゴサン・・・1日目はレポートを読んでもらいました。 東京の作業所は豆乳プリンとか、うちと同じようにクッキーを作っているところもありました。 プリンは豆から作っているそうです。朝4時から仕事して夕方5時まで。7時頃職員が味見します。 クラブは、ダイエットクラブとかダンスクラブなどいろいろありました。陶友も作ったら? 自分は自治会のこと、旅行のこと、成人式のことを話しました。 閉会式で猿回しの太郎さん(太郎次郎)の話、差別を無くそう、の話を聞いて、歌を歌って・・・ 勉強になった。他の作業所のことも聞けてよかった。 当日、3人と出合いましたが、ユッコちゃんは「頑張るよ~マジで」とやる気マンマン!! ホンチャンは「オレ、ノミの心臓やけん発表とかできーん!!!」と若干逃げ腰? 「話さないかんね」と話していたカゴサンでしたが、分科会中ふと会場を覗いて見ると・・・ なんとも不安そうな背中・・・(汗) それぞれの思いで参加した全国大会。 私の感想を書こうと思っていましたが、 やはり参加した仲間の感想が一番ですね。 全体の参加者のほんの一部の感想ではありますが、少しでも仲間達がどんな気持ちで望んだか、参加してどうだったかがわかっていただければいいなぁと思います(^□^) 最後に、今回協賛金に協力くださった方々、参加してくださった方々、そしてボランティアに参加してくださった方々、本当にありがとうございました!! |
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9月終わり~10月はじめにかけて
陶芸班は窯焚きラッシュでした。 ・・・・・・といっても大変なのは鬼瓦所長だけで 早朝から窯焚きをしたり、夜中まで窯の番をしたり・・・・・ 陶芸班の新人職員たなかは、まだ窯焚きを丸々経験した事がなく 朝出勤してくると所長が窯焚きをしているという状況・・・・ 私はといえば、本焼きの窯入れの時の仲間の仕事配置を考えたり 次回のバザーや納品の準備に終われ、なかなか陶芸の作業にも入れない状態・・・泣 あれれ~?こんなはずじゃなかったのに・・・ 仕事をこなすのが遅い私はどんどん追い詰められるばかり(>+<) でも忙しい時に限らず、仲間達は話かけてくれるんです。 たなか「朝の間にあれをして、これをして・・・」 なかま「たなかさん昨日ね~」 「今週末はあれ、せないかんねぇ~」 「たなかさぁん・・・」 焦る気持ち・・・でも仲間たちの話も無碍にはできない・・・ ふと、以前受けた勉強会のことを思い出しました。 『福祉の人間も、人間だからイライラもするし、怒鳴りたくなるときもあるよね。やられたら、やりかえしたくなるし・・・でもそれをしてしまうのは人権侵害の始まりなんだなぁと私は思います。』 講師の先生が言っていた1ことです。 ”私も福祉は初心者だし、人間的にもまだまだ・・・イライラする。 でもここでカッとしてしまっては支援員としていけないよね・・・・” なんて思いイライラを沈め、焦らず焦らず・・・と自分に言い聞かせます。 仲間との関りはもちろん、仲間と社会をつなげるパイプを担っている私たち。 日々の書類も沢山です(笑) それをこなしながらの作業・・・ぬぅぅぅぅ。 弱音を吐きつつ、でもみんなしてるんだから私に出来ないわけがない!!と強気の暗示をかけつつ・・・ と、言い出すときりがなくなるので この辺で仕事に戻ります(笑) 今言えることは 「福祉の先輩たちって偉大だ」 という事です。 イライラ焦らず柔軟に、明日からも頑張ろう。と今日も感じるたなかです。 所長、今度私も窯焚きしたいです!! |
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先日、陶芸班の仲間トノのご両親から「一度、うちに遊びに来ませんか?トノがどんな所で生活しているか見てほしいし。」とお誘いをいただきました。
私は仲間のお宅に行くことが今回初めてだったので、少しドキドキ、少しワクワク・・・という気持ちでトノのお家にお邪魔しました。 お家ではトノの悪事(と、トノのお父さんは呼んでいました。)の跡をいくつか見せてもらい、美味しいご飯を頂きながらトノのいろいろな話を聞きました。 小学校で特別学級に入れてもらえず夫婦2人で頼みに行ったこと。 小学校まではお兄さんが一緒に行っていたが、トノがあっちへ行き、こっちへ行きするので大変だったこと。 小学校の先生が理解のある方で、机に座らせておくより、散歩や花壇に花を植えたりすることで、それまで他動でじっとしておくことが難しかったトノが少しずつ落ち着いていったこと。また中学校の先生もとても理解のある先生で、小学校の先生との引継ぎもしっかりしてくれたこと。 弟・妹が「お兄ちゃんと一緒にいるところを友達に見られるとからかわれる。」といったこと・・・ ご両親は明るく笑い話にするので、私も思わず笑ってしまいましたが、もし自分がその立場だったらお2人のように笑い話にできただろうかと考えました。 お父さんが帰り道に 「頑張ってる姿を見ているから理解してくれる人がいるし、“どうにかせないかん”と思ってくれる人がいるんだろう。」 とおっしゃっていたのが印象的でした。 ご両親自身勉強したり、いろいろ試してみたり・・・ その姿があったからこそいろんな繫がりができたり、いろんな人の助けがあって今のトノがいて今の生活がある。 だから笑えるのかな・・・となんとなくですが感じました。 そして、障害者が育っていく中で地域や様々な人の理解は絶対的に必要なものだなと感じました。誰からも理解されず、家族だけで障害を持つ人の育っていく環境を作ることは難しく思います。 「トノにとって理解をしてくれる人は命綱」 理解してくれる人が少ない中で、トノ自身も本能的に“自分を理解してくれる人”を見つけ出し、認識していくんだとご両親の話から感じました。 もっと理解の和が広がれば、トノの命綱はより太く丈夫なものになります。 私たちは仲間たちを社会化していく中で理解の和を広げ、仲間それぞれの“命綱”を太くしていかなければ!!と思いました。 |
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ある朝の出来事・・・
その日アイチャンは通勤に使う定期を買うために、定期代を事務員のくがさんのところに持って来ました(いつも、買いにいく時間までくがさんにお金を預けているんです。) (くが) 「あれ?アイチャン100円足りないけど陶友に来る前に何か買ってきた?」 (アイチャン) 「買ってない」 くがさんは、100円がもしかしたらカバンの中に落ちているかもしれないと思い、アイチャンにカバンを持って来てもらい中を探しだしました。 (くが) ガサガサ・・・ゴソゴソ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!? 「きゃーーーー!!!」 (かく・たなか) 「どうしたんですか?」 くがさんはビックリしながらも笑いながら、カバンから一枚の紙を取り出しました。そこには何やら緑のものが・・・ (くが) 「カバンの中からカマキリがぁぁああ!!」 しかも結構でかい!! そして、おそらくカバンの中にいれていたときにお腹がつぶれてしまったらしく、そのカマキリは瀕死状態・・・ (かく・たなか) 「いやぁあああ(≧□≦;;;)!!!!!」 衝撃的すぎて笑しか起こらない3人・・・ (くが) 「アイチャーン」 (アイチャン) トコトコ・・・歩いてくる (くが) 「これ(カマキリ)、アイチャンがカバンに入れたの?」 (アイチャン) !!!!(←見つかってしまった!!という表情でした。) 次の瞬間・・・・・・・・ グシャ。 (くが・かく・たなか) ∑(◎□◎;;)!!!!! ・・・アイチャンはおもむろに、片手で思いっきり紙とカマキリを握り締め、小走りでその場を離れたのでした・・・ その後、アイチャンにカマキリをどこに捨てたのか、どこで拾ってきたのかをいくら聞いても、答えは返って来ませんでした。 アイチャンがカマキリをどこに捨てたのか・・・陶友の七不思議が1つ増えました・・・(笑) |
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こんにちは。たなかです。
とっても久しぶりの更新です・・・(汗) 7月に入り、陶友はバザーやお祭りや販売会が毎週のように入ってきます。 その準備にてんてこ舞い!とまではいかないものの、初めてずくしの私はオロオロ・・・ よく販売会に持って行かなければいけないものを忘れて仲間達にも喝を入れられたり・・・ そして焦っている時ほど失敗ってしてしまうんですよね。何故か(苦笑) 先日も販売会の準備で朝から焦っていた時のこと・・・ 「あれをして、終わったらこれをして・・・・」と考えながら大きな皿を持ったんです。 (たなかの心)「あれでこれで・・・」 ツルッ・・・ 「あっ」 ガシャ―――――ン!!!!! 割ってしまいました・・・(泣) 「やってしまったぁ;;;;」と思っていると、一緒に作業をしていたフミさんが『なんか今日焦りよった感じがしたもんね。焦らんで落ち着いて(^-^)』と言ってきました。 私はそう言われて、なんだか焦っていたことが恥ずかしくなったし、「焦らなくてもいいんだ」と思うと気持ちが落ち着きました。 後でそのことを事務のくがさんに話すと、くがさんは「私もね、焦っているときに決まってツンくんがニコニコしながら頭を差し出して(お互いの頭をコツンとあわせる)くれるの。そうすると、焦ってもしょうがないよねって、落ち着くの。」と言いました。 仲間も私たちのことをよく見ているのかも・・・ そして(本人たちは意図してやってはいないかもしれませんが)私たちが困っている時には、いろいろな形で励ましてくれたり、助けてくれたりしているんだな・・・ と、感じました。 人はそれぞれにできないことは多いけど、それぞれにいろいろな役割をもっているな。と感じた瞬間でした。 とりあえず、私は焦らず慎重に頑張ります(笑) そして 7/10~7/20は西新プラリバ7階にて『花木布土店』が開催中です!!! 障害者の作業所による展示即売会ですo(^-^)o 是非いらしてください★ |
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こんにちは。たなかです。
最近、幼少の頃になっていたアトピーが再来しました;; 数ヶ月前にも手が痒くてぶつぶつが出来てたんですが、今回もまた手が痒くなり・・・ あまりにも痒いので病院に行くと、お医者さんから 「甘いものと、油ものは控えること。」と言われてしまいました(泣) 食べるのが大好き!甘いものが大好き!な私にとってはとても悲しいお言葉です・・・ 給食時に油物を減らしてもらっていた私に、仲間が「おなかいたいの?」と聞いてきました。 「アトピーが出たので、今甘いものと、油物はあんまり食べてはいけないんです」と話しました。 しばらくするとミホチャンが「たなかさんは、あめは食べれるとかな?」と聞いてきました。 あめぐらいだったら大丈夫ですかね・・・と言うと、ミホチャンは「家に果物の色んなあめがあるから、後で持ってくるとです。」といいました。 正直なところを言うと、私は(失礼だと思いながら)ミホチャンはきっと忘れてしまうだろうと思っていました。 甘いものが食べれない私の事を気遣ってくれた気持ちだけで充分嬉しかったし・・・忘れてしまっていてもいいかな。と思っていました。 仕事が終わった後、ミホチャンが陶友にヘルパーさんのノートを持ってきました(ミホチャンはいつも仕事が終わった後持ってきます。) その時もミホチャンは何も言ってきません。 「やっぱり忘れているのかな?」と思っていると、ミホチャンが「たなかさんにあめ、今持ってくるとです。」と言い、お家まであめを取りにいってくれたんです。 ミホチャンは腰が痛く、歩くときも痛みを我慢しながら歩くんです。 腰が痛くて立っているのも辛いというときもあります。 そんなミホチャンが、私にあめをくれようとお家まで取りに戻ってくれたことをとても嬉しく思いました。 (忘れちゃうかも・・・なんて思ってごめんなさいー!!) 「ありがとうございます。さっそく今頂こうかな!」というと、ミホチャンは「ハッ」と笑いました。 何となく嬉しそうに見えました。 誰かのために何かしたい!!と思うことって、とっても素敵だな。相手が喜ぶ顔を見て、こちらも嬉しい気持ちになるし・・・その気持ちが福祉の始まりなんだなぁ・・・と思いました。 ミホチャンありがとうございます。 ミホチャンのほかにも、フミさんが「元気が出るから」と梅酢を持って来てくれたり、仲間達が「大丈夫?」と心配してくれたり。みんなの気持ちが心にしみた、たなかなのでした・・・。 |
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